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この第八巻で行われる国家形態の分析の中でも、特筆すべきなのはやはり民主制の国家に関する部分でしょう。現代の日本も民主制の国家ですが、二千年以上前に書かれたこの本の中で言われていることは、現代の民主性国家の問題点を気持ち悪いほど見事に突いています。見方によっては、「人間というものはいくら時代が変わってもやっていることは一緒」、なんていうちょっと斜に構えた見方もできるかもしれませんが、やはりこの個所で賞賛すべきなのはこの対話篇の作者であるプラトンの観察眼の鋭さでしょう。
国家篇に限らず、プラトンの対話篇を読んでいると、プラトンの現実世界に対する観察力に驚嘆させられることがしばしばあります。これほど社会というものを明晰に分析できる人であれば、プラトンはきっと哲学者としてではなく、ソフィストとして実学を教えながら生きていたとしても後世にその名を残したことでしょう。
哲学的な議論はもちろんのこと、観察者としてのプラトンの卓越性も窺い知ることができる作品ですので、読んで決して損はないと思います。
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