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国力とは何か―経済ナショナリズムの理論と政策 (講談社現代新書)
 
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国力とは何か―経済ナショナリズムの理論と政策 (講談社現代新書) [新書]

中野 剛志
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (17件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容説明

日本の支配的イデオロギーは「グローバル化による国家の退場」だった。「規制緩和」「小さな政府」などの政策がその典型であり、「平成の開国」という標語も同じイメージを共有するものであったと言える。
しかし、東日本大震災のような本当の意味での「危機」には、国家が強いリーダーシップを発揮し、国民が団結をして行動することにより生み出される「国力」が求められている。そして「危機」は自然災害や事故に限らない。金融市場の崩壊やデフレ不況という経済危機も、克服しなければならない「危機」である。本書は「国力」の重要性と、豊かな経済社会を取り戻すための経済ナショナリズムの有効性を説く。

内容(「BOOK」データベースより)

豊かな経済社会を取り戻すために。我が国の支配的イデオロギーは「グローバル化による国家の退場」だった。しかし東日本大震災のような危機には国家が強いリーダーシップを発揮することが求められている。異端の思想にこそ真実がある。

登録情報

  • 新書: 256ページ
  • 出版社: 講談社 (2011/7/15)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062881152
  • ISBN-13: 978-4062881159
  • 発売日: 2011/7/15
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.8 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (17件のカスタマーレビュー)
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67 人中、58人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By じゃが〜 トップ500レビュアー
Amazonが確認した購入
経済はナショナリズムで動くの単なる改題かと思ったが、大幅に加筆訂正してある。
新書サイズで読みやすい。
東日本大震災、TPP、アメリカやEUの苦境等の最新事情を取り入れてある。
読んで新たな発見もあった。
ということで、お勧めです。

ナショナリズムという言葉だけで引いてしまうことや、グローバリズムが世の流れだとか、小さい政府を目指すべきだとか、それらは特定のイデオロギーなんだから盲信してはいけないと。
経済ナショナリズムなくして、民主国家も無いし、国力の充実も無いよと。
グローバリズムだって、元々はアメリカの経済ナショナリズムの産物ですよと。
ちなみに、ナショナリズムはネイション(ほぼ国民の意味)に忠誠を誓うものであり、国家に忠誠を誓う(ステイティズム)のとは違いますと。
東日本大震災で全国から寄せられた同情や支援、苦難を分かちあう気持ちがナショナリズムであり、何ら悪いことじゃない。

そういうことを理論付けしつつ、国民の能力に重きを置く「国力」の概念を一般に知らしめたいとの思いが溢れる一冊。
グローバリズムで疲弊したナショナルを救うのは経済ナショナリズムだ。
経済ナショナリズムが無いことが全体主義の萌芽とする見解が是非とも広がって欲しい。
それにしても、写真は若すぎじゃないかと?
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19 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 連戦連敗(新潟市) トップ500レビュアー
Amazonが確認した購入
グローバル化による経済現象の明暗、デフレが続く日本、赤字国債の増大、政府の政策の迷走と、連日、暗くなるニュースが多いしそれを煽る評論家、本も多い。そして私たちはどのように思索したらいいのだろうかという漠然とした疑問に絡みとられている現実感覚。身をまかせるしかないのかという諦観が現状ではないでしょうか。TPP論争で明快な見解を示した著者の文章を読み、論旨の明快さにびっくりすると同時に著書の本は心に食い込む内容のタイトルが多い。さっそく何冊か購入してみた。簡潔にいうと常識といわれる前提(そこに迷信、誤謬が潜む)から考究する著者の態度と主張はすばらしい(それでこそ学者!)。
さて本書では、世界の現状を述べた第一章は明快な解説で私が読んだ類書(そんなにたくさん読んでいませんが)のなかで一番納得させられる。第二章では、経済ナショナリズムとはなにかという解説。主流派経済学の前提が私たちの生活実感からかけ離れた空疎な原子論が由来であること。常識が迷信(またはイデオロギー)であったことを示しているという意味でも読み応えがあった。また、ナショナリズムという言葉に、私自身が一面的な意味として受け取っていたことを実感した。視点が開けた思いがした。第三章の国家と市民社会の関係は、経済という観点でも重要ということを述べています。砂粒化した個人と国家との関係に漠然とした不安を感じている私としては、ここでの中間組織の重要性は、心に響く内容でした。第四章、第五章は国力の理論と政策、経済自由主義の危険性と全体主義との関係は納得させられます、政策は農業政策、エネルギー政策、環境政策等とコンパクトであるが、新書であるから仕方のないところか。第六章はケインズ政策をナショナリズムと読み替えているところも面白い。日本の現状を捉えて赤字国債の考え方も不安を和らげます。第七章の国民国家とグローバル化の関係も重要だと感じました。そして最終章、第八章のいままでの論旨のまとめと展望は私たちのこれからの課題という意味で参考になりました。「我々が直面しているのは思想の危機」(同書243ページ)というのはズッキと心に突き刺さりました。古典(または歴史)を踏まえて徹底して考えることの重要性を実感できるという意味でもいい本だと思います。
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38 人中、30人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Cineman トップ50レビュアー VINE™ メンバー
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中野は「国力」を国民が団結・連帯して行動することによって生み出される力と定義している。東日本大震災も国力の発動によって乗り越える国難ととらえている。国難は自然災害や大事故だけでなく、経済危機も同じである。ならば経済危機の克服もまた国力にあるとする論が中野の主旨である。経済における国力の維持・強化を追求しようとする立場を「経済ナショナリズム」という。本書では経済ナショナリズムの有効性を論じ、国力の本質を明らかにしている。一方、国民の連帯意識が全体主義的になることで、「国力」が暴走する危険性についても認識している。だからこそ適切な制御のために、その本質を理論的に解明することの重要性を説いている。

グローバル化という名の自由化と、地方分権というローカル化は、少子高齢化社会を見据えた小さな政府を実現するための呪術の如く謳われてきたが、グローバル化が進めば進むほど、地域の復興は遅れる。地方分権が進めば進むほど大規模災害には対応できなくなる。

アメリカは金融自由化で苦い経験をしたばかりではないか。自由化の規模を国際的に広げて、塗炭の苦しみを世界中に拡散するのはやめてもらいたい。「自由」という言葉の影に潜む「やりたい放題」を決して野放図にしてはならない。

中野は最近TPP関係のマスコミや集会にコメンテイター、講師として招かれることが増え、多忙らしい。氏のTPP反対論は賛成派の論拠を完膚なきまでに粉砕し、鮮やかかつスリリングな論旨には拍手喝采である。本書は新書サイズであるが、論旨明快な上、理路整然としており、読みやすい。お勧めしたい。
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