「著者の立ち位置は……国債の95%は日本人がもっているから大丈夫だという静的な分析をする立場ではなく、マーケット次第でいつでも暴落はありうるという、現実を直視した立場である」
以上は、週刊朝日に掲載された成毛眞氏による本書についての解説。氏は本書の中から、次のくだりに注目している。
「マーケットには現実を正確に把握する力もなければ、結果を見通す眼力もない。マーケットには不安に駆られやすく臆病で、かつ利己的な心理があり、それに従った場当たり的な判断があるだけなのだ」
つまり、日本の財政はすでに一線を越えており、いつクラッシュしてもおかしくないということ。
自分的には、これに加えて以下の記述が気になった。
「国は国民から税金を取れないがために、国債を発行して『借りる』という形でお茶を濁してきた。国民は税金さえ取られなければ、国の借金体質には寛容だった。……そして危機が訪れるや、企業や個人は自己防衛のため、いっせいに日本売りに乗る……」
震災後の買占め騒動を思い出してみると、たしかにあり得る話だ。