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国債の歴史―金利に凝縮された過去と未来
 
 

国債の歴史―金利に凝縮された過去と未来 [単行本]

富田 俊基
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

2006年度第49回日経・経済図書文化賞受賞!



 本書は、国債の歴史をたどることを通じて、日本国債の未来を問いかけた意
欲作です。累増する国債をどうするか----日本経済が抱えるこの難問を考えるう
えで大変大きな意味を持つ研究として、本書は2006年度第49回日経・経済図書
文化賞を受賞しました。

 著者は、17世紀イギリスの名誉革命に遡って国債の本質を明らかにし、300年
以上にわたる歴史の中で、市場が各国国債の信用力をどう見ていたかを追究して
います。一例を挙げれば、アメリカ南北戦争の時代、北部・南部の政府がそれぞ
れの通貨で国債を発行しましたが、その国債の価格を金で表示して比較すると、
北部政府国債の金利のほうが低いことがわかります。このように、市場は戦争の
帰趨をも見通していたのです。

 「国債金利にはその国の過去と未来が凝縮されていると言って過言ではない」
と、著者は結論づけています。それでは、今日の国債市場は何を警告しているの
でしょうか。

 本書の魅力としてもう一点、各国の近現代史をたどる面白さもあります。米・
英・仏・独・露・オランダそして日本と、国債市場を取り巻く各国経済の浮き沈
みがダイナミックに描き出されています。

内容(「BOOK」データベースより)

本書は、国債の誕生に遡って、その本質を明らかにし、各国国債の間の金利差が物語る過去を振り返って、わが国の未来に向かって投げかける光を見出そうとするものである。

登録情報

  • 単行本: 543ページ
  • 出版社: 東洋経済新報社 (2006/06)
  • ISBN-10: 4492620621
  • ISBN-13: 978-4492620625
  • 発売日: 2006/06
  • 商品の寸法: 21.2 x 14.6 x 3.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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21 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
本書は2006年度日経・経済図書文化賞を受賞しており、週刊東洋経済2006年9月9日号や日本経済新聞2006年11月3日に正鵠を射た書評が掲載されています。従って、小生のような一介の在野読者がレビューを記すのは正に汗顔の至りなのですが、西洋史、経済史、財政、金融のいずれかに興味がある一般読書子にも、是非手に取っていただきたいと思い、本稿を起しました。

はしがき、目次、目次の小見出しを眺めているだけで、400年近くにわたる本書の対象視野の広さに圧倒されます。

・国債は、王家の相対借入に代わるものとして17世紀後半に登場したこと、

・登場当時、国王の個人的な信用力(大権を行使して踏み倒すリスクあり)に比べて、永続性のある議会による返済コミットメントのほうが貸し手の信頼を得、歓迎されたこと、

・草創期の国債は、発行の度に元利払の原資となる新税が設けられていたこと、

・仏ブルボン朝の王は代々「借金王」であり、代替わりする毎に選択的デフォルト(貸し手を選別して借金を踏み倒すこと)を行なっていたこと...等々

第1部だけでも、新しい知見や、今日の我が国の財政に対する示唆を得ることで一杯です。

第2部以降をきちんと読み進めるには、債券取引や信用リスクに関する基礎知識が必要になりますが、西洋史・経済史の大綱を把握しておれば、流れを捉えることは可能だと思います。

本書では、明治維新期のファイナンスや、昭和前期のいわゆる高橋財政、そして我が国をはじめ当時の列国が「閉鎖経済に国債を詰め込む」時代(第二次大戦期)にも言及されており、とかく政治史ばかり注目されがちな我が国の近代史を、財政の角度から捉える視点を提供している点も、本書の秀逸なところだと思います。

私は通勤時間を利用して、ちょうど3週間で読了しました。少し重量級ですが、トライすることをお勧めします。専門書ですが、文章は平明で、解りやすいと思います。
このレビューは参考になりましたか?
14 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 西山達弘 トップ500レビュアー
形式:単行本
 日本の借金は、国債だけで670兆円、ほかに政府短期証券なども加えると800兆円を超え、膨大な数字にもかかわらず、ここのところの景気回復による税収の伸びなどもあり、ひと頃言われていた危機感は、遠のいているような気がする。

 以前からよくある議論としては、国民の金融資産が1400兆もあるので問題ないというものである。また、政府は2011年度には、プライマリーバランス(税収から国債の利払い+歳出を差し引いたもの)を均衡させると宣言しており、実際07年度予算では、最悪期の4分の1以下になるとしている。

 世間では、これで消費税の税率アップも必要なくなったという議論も聞かれている。

 本書は、序章「市場の警告」で、すでに日本の国債は危険水域に達し、外貨建てで見ると明らかに信用リスクプレミアムが乗せられているというところを解き明かすところからはじまる。

 ここを議論の起点として、外国人による保有が少ない、貯蓄超過だからだいじょうぶと言った議論を、閉鎖経済的な考えであるとして明治期や戦前の日本の国債と対比している。

 第1部以降は、イギリスにおける「国債」の誕生から、ナポレオン戦争や南北戦争、二つの世界大戦と歴史的にたどり、壮大な国債史とでも言うべきもので、国債の本質に迫っている。

 こうしてみると、戦争と国債との関わり合いから、国債は進化してきたものであり、現在は景気変動への対策として変質しているものの、破綻と信用回復の歴史であったと言えよう。

 

 われわれは膨大な国債をどう処理していくべきか、処方箋は書かれてはいないが、著者が最後に言う「国債市場は、絶えず民主主義の健全性を推し量ろうとしている」に深い意味を感じる。
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11 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
国債とは何か 2006/9/11
By USC VINE™ メンバー
形式:単行本
本書は国債について発生からその来歴および各国に於いて行われた金利差について詳細に考察されています。ドイツ、イギリス、日本など各国の国債発行の歴史を丹念にかつ詳細に分析しています。日本では1930年代の恐慌の際に行われた国債の日銀引き受けなどは示唆に富みます。本書自体の分量もかなり厚いです。しかも2段組なので1段組にすると相当量の分量になります。然し、国債について詳細に分析した本は本書以外見あたらないので、分析したいのであれば読みましょう。
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