タイトル通り、イギリス(イングランド・ウェールズ)のナショナル・トラストが保有する土地、カントリーハウス、庭園などを、
豊富なカラー写真・白黒写真とたっぷりの文章で紹介する本です。
ピーター・ラビットの著者ビアトリクス・ポターが死後、自ら印税で得ていた土地を遺贈したことでも有名なナショナル・トラスト。
まずはその湖水地方を紹介。日本にはない、荒涼とした雰囲気の山と湖の雄大な自然、ワーズワースやポターの家などが載っています。
第2章はカントリーハウス。田舎に建つ貴族・富豪の宮殿のような大邸宅について書かれていまず。こうした大建造物が、
相続税のため取り壊し、などの憂き目に遭わず現代に受け継がれているのも、ナショナル・トラストが保有しているからこそなのです。
第3章は庭園特集。イギリスのガーデニングは有名ですが、広大な庭にこれでもかと咲く花は写真でもものすごく見ごたえがあります。
第4章は有名人の邸宅。チャーチルの大屋敷から、ビートルズのポール、ジョンのささやかな家に至るまで、紹介されています。
歴史的に価値があると判断されたものは、土地であれ家であれナショナル・トラストが買い取ったり譲り受けたりし、
自然や建物などを傷めない範囲で一般公開し、皆で遺産を共有し楽しみつつ保全に尽力している様子がわかります。
第5章はロケ地特集。BBCの傑作ドラマや映画で知られる『高慢と偏見』、『エマ』、『分別と多感』などジェーン・オースティンの映像化、
カズオ・イシグロの『日の名残り』、E. M.フォースターの『眺めのいい部屋』、そしてハリポタ等、映画のロケに使用された大邸宅などを紹介。
第6章はナショナル・トラストの楽しみ方。トラストが保有する田舎の自然や邸宅などを訪れたり、ボランティア参加したり、
トラストのグッズなど商品を購入したり、などなど英国の人々がいかにしてナショナル・トラストを楽しみ、利用し、関わっているのか書かれています。
ナショナル・トラストが保有する物の写真を楽しむだけでなく、ナショナル・トラストがどういったことをしているのか、どんな歴史があるのか、学べます。
惜しむらくは、誤った記述や、イギリス在住の方であるのに地名の誤読がみられることです。