妖怪といえば水木さんである。
もうご本人自体が既に妖怪化している。
その水木さんの代表作といってよいのが本書であろう。
1991年に単行本として発行されているが、僕が持っているのは文庫版。
以前書店で単行本を見かけたことがあったが、買っておけばよかったと今でも後悔している。
結構大判のしっかりした装丁だった記憶があるが・・・。
内容はひとことで言えば妖怪事典。
425の妖怪たちが、見事なタッチで描かれている。
小豆洗い、油すまし、あかなめ、一本ダタラ、鎌鼬(かまいたち)、座敷童子(ざしきわらし)、さとり、土転び、泥田坊、ぬらりひょん、震々(ぶるぶる)、枕返し、蛟(みずち)、目々連(もくもくれん)、呼子・・・・。イメージ湧きます?
幼いころ目にした、耳にした妖怪たち、現在TVアニメ「ゲゲゲの鬼太郎」にも出てくる妖怪たちである。
これらのオドロオロドしい、ときにはグロテスクな、ときにはユーモラスな、けれど精密に描かれた妖怪たちや背景と、水木漫画に出てくるキャラクターが妙にしっくり馴染んだ絵は、それは、見事なものである。
妖怪ファンには(いまさら言うまでもないが)必携の一冊である。