日本人で、これだけ切り裂きジャックについて情報収集している人がいることにまず驚いた。
切り裂きジャック研究家のことを、「リッパロロジスト」というらしいが、筆者の仁賀さんは、日本でただ一人のリッパロロジストらしい(博士号取得みたいなものがあるのだろうか?)
とにかく本格的な研究家だけあって、ジャックの5件の凶行の一部始終を網羅的に、しかも簡潔に説明してくれているので、読んでいて面白く、決して学者の書いた教科書みたいな退屈さはない。
しかも、とにかく当時の写真やイラストが豊富!
遺体の写真は目を背けたくなるほどの残酷さ。絶対子供には見せられない。「切り裂き」とは聞いていたが、ここまでひどいとは思わなかった。レクター博士の犯行をすでにこの時代にやっちゃってた、みたいな。
それと、是非触れておきたいのが、事件の話だけではなく、その時代の背景もとても上手に説明してくれている。ウェストエンドとイーストエンドでわかれる貧富の差とか、ロンドン警察(スコットランド・ヤード)とか、ビクトリア女王とか、普通の歴史の本で読むより、こういう大事件の影響によるリアクションを理解することで、彼らの血の通った動きが見て取れる。