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6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
歴史人口学、少子化問題のわかりやすい入門書,
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レビュー対象商品: [図説]人口で見る日本史 (単行本(ソフトカバー))
本書は歴史人口学さらには少子化問題のとても分かりやすい入門書だ。まず前半では、増加と停滞を繰り返してきた日本の人口推移を振り返り、どのような要因によって人口が増減するのかを素人にもわかりやすく解説しながら、日本の歴史を通して、縄文文化、水稲耕作化、経済社会化、工業化の4つの人口増加の波動があったことを明らかにする。そして後半では、明治以降の工業化がどのように影響して人口を増加させてきたのか、またどんな要因が働いて、現在問題になっている少子化・人口減少の局面が現れたのかについて説明した後、最後に日本および世界の今後の人口推移を予想する。特に納得したのは、先進国でも国によって少子化の傾向が違う点についての説明だ。工業化にともない農村を離れた人々が都市に集まり核家族を作った際、前近代に大家族(日本の直系親子が同居するイエ制度や南欧・東欧の兄弟夫婦も同居する合同家族など)が一般的だった社会では、男女間の役割分担が旧態依然のままでかつ、同居家族からの子育て支援が得られなくなったため、女性労働力率が高くなると出生率が下がっていった。対して古くから核家族が多かった北海沿岸地域では、コミュニティや国からの核家族への育児支援が早くから機能し、現在では女性労働力率が高くなるほど出生率が上がる傾向にあるという。そこから、日本がとるべき少子化問題への対策が、ジェンダー間の役割分担意識を変えていく努力と、子育てを支援する社会制度の整備にあるということがよく理解できた。
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
人口の変化に表れる様々な日本人の歩み,
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レビュー対象商品: [図説]人口で見る日本史 (単行本(ソフトカバー))
易しく読みやすく書かれているが、充実した内容の本である。人口の変化には、それぞれの時代の環境や社会的背景がよく表れているということがわかった。縄文時代は東日本の方が人口密度は高かったというのは知らなかった。気候が温暖だったことに加え、北の方が落葉樹が多いため木の実が豊富だったことも原因らしい。しかし、米が伝来してからは米の栽培に適した西日本の人口が増加する。渡来人も人口増加に寄与する。 奈良から平安期は人口の増加が停滞する。干ばつや疫病に苦しむ。鎌倉期では戦争と飢饉で人口が減少する。室町では、牛馬による耕作や二毛作などが普及して食料供給が安定し、人口が増加する。戦国時代では農地が頻繁に荒らされる一方、各戦国大名は富国強兵策に力を入れる。 江戸期では、初期から中期にかけて人口が倍になリ3000万人を超える。小農経営が確立して婚姻率が向上。石高の増加、貨幣経済の発達も人口増加を後押しする。しかし、江戸後期には、度重なる飢饉、商工業の発展が主に農家における副業や奉公や出稼ぎによって共働きが盛んになり、これが出生率を抑制する方向に働く。金銀の改鋳によって経済は発展する。 明治以降は、近代化によって人口にも様々な影響が現れる。海外移民も行われる。第二次世界大戦で、人口は一時的に減少するが、戦後はベビーブームもある。中絶や受胎調整も一般化する。そして、現代。人口は確実に減少に向かっている。 世界人口の過去と未来についても、一章を割いて簡単に説明している。
3 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
地球の将来は明るいのか?,
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レビュー対象商品: [図説]人口で見る日本史 (単行本(ソフトカバー))
なかなか怖い本です。何が怖いかと言うと、日本を含む地球の将来が怖いのです。日本の場合での最大人口は 縄文システム 26万人 水稲農耕化システム 700万人 経済社会化システム 3200万人 工業化システム 12778万人 だと推定している。種々な資料を用いた論理的な計算、また歴史に基づく感染症の発生や温度変化に基づく飢饉や不作、社会体制の中における出産率や死亡率および寿命の変遷。 そして現在の少子高齢化。身近な日本で今後どのような人口動態を示して行くのか、自分の子どもあるいは孫やひ孫の時代に起こる変化はどうしても明るいものとは思えないのが率直な感想である。
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