第1巻から通読している。
このシリーズは見開きに「読者の皆様へ」という著者のメッセージが収録されており、(全文は第10巻に収録)
その中の文章が気に入って通読している。(以下、抜粋)
”<前略>歴史にはつねに「慣性」と「変化」というふたつの現象が存在します。
<中略>近年の出来事についても、この点をしっかりと念頭におき、歴史的な視点をもったうえで、
それぞれの重要性を判断する必要があります。<後略>”
本書は古代ギリシャにかなり頁を割いている。
個人的には、日本の平安末期から江戸初期の歴史小説が好きな人には、お勧めしたい。
ギリシャ文明の成立した背景と、アテナイとスパルタの戦いに代表される、同一民族による争いも良く理解出来る。
トゥキュディデスの「戦史」の引用からは、当時の戦争の実情が現代社会の抱える問題と同質であることが分かる。
当時の思想や哲学なども簡潔に説明されており、現代思想のルーツを知る上でも、一読の価値があると思う。
監修の桜井万里子氏による解説では、童話でしられるイソップが古代ギリシャの奴隷身分だったことなどが語られている。