高校の歴史の教科書でもよく出てくるローマ教皇なのですが,実際にどんなことをしていた人たちなのか全然分かっていませんでした(そうえいば「カノッサの屈辱」なんて教科書に載っていましたが)。ヨハネパウロ二世の訃報に接し,西洋史には欠かせないローマ教皇のことを知りたいと思い,図書館でこの本を借りました。でも…
自分でお金を払って買っていたとしたらきっとメチャクチャ腹が立ったことでしょう。日本人のほとんどの人も同様だと思いますが,「神父」と「牧師」の違いも分からない私にとって,この筆者の書く文章は分からない言葉だらけで,何のことだか全然分かりませんでした。
例として一文を挙げるとこうです。「…という賛称号は紀元前の古代ローマ概念に由来しているが,四世紀末,司教に対する同義語として愛用されるようになり,「最高司祭[大司教]」と慣用されてとくに教会管区大司教たちに対し,…この呼称は,教皇が全教会において有している霊的最高権能を表明している」
キリスト教信者にとっては常識なのかもしれませんが,私のように信者でもなく,予備知識もない人がこの文章を読むのはかなり苦痛になるのではないでしょうか。
写真もたくさんあって,「ふくろうの本」はけっこう好きなシリーズなのですが,これははっきりいって,「キリスト教信者による,キリスト教信者のための本」以外の何者でもありません。
けっこうポピュラーなシリーズなのでこの本を手に取る人はキリスト教信者の人だけではないはずです。でもこの筆者の文章には,初詣には神社に行き,盆にはお墓詣りに行き,クリスマスやバレンタインデーにうかれる,そんな大多数の日本人にローマ教皇のことを知ってもらおうという姿勢が全く見られません。
残念ながら,私にはこの本を読んでローマ教皇のことはなにひとつ理解できませんでした。