ティファニーに勤務し、新鉱石(クンツァイト)にも名を残す在野の数寄者が薀蓄を傾けた本。まずモノを知っていて文献も博捜するというのは、誰にでもできることではないから貴重です。別にあっち系ではないのですが、監訳者といいキャッチといい、売りは完全にあっちなのが貧乏臭い。
バベルのお姉さんたちの下訳は、まぁざっくりした仕事ぶり。実力者がきちんと訳すと、意外にためになるはずなのに残念です。春山行夫的ペダントリに任せておくには勿体ない主題で、野心的な科学史家あるいは美術史家がやってもおかしくないと思います。鶴岡さん、こんなところで絶賛してないで、勉強してよ!