戦国時代の多くの合戦を、布陣の図や地図を中心にカラーで分かりやすく紹介しています。大型本ならではの企画です。歴史が好きな人にとっては、ひとつひとつの事実はあまり目新しいことは書いてありません。ただ、地図を多用することで、それぞれの合戦において、軍がどのように動いて、どのような布陣が敷かれて、どのような場所で戦ったかについて、比較的理解しやすいというのはあります。
旧陸軍が桶狭間の戦いや高松城水攻めを研究したときの地図が載っていたり、戦国時の京都の地図があったり、いろいろな戦いの古戦図がカラーで載っていたりと、地図にこだわっているだけのことはあります。
ちょっとマイナーな戦でも結構詳しく説明されています。たとえば、魚津城攻防戦が見開き2ページでこんなに詳しく説明してある本は珍しい。あと、大阪冬の陣は攻城戦だと思われていますが、最初は城の外でも戦いがあったことについても地図付で説明があります。もちろん、関が原の戦いについても上から一望するような形で一目でわかります。
尚、信長軍に関する合戦は、中公新書から信長シリーズを出している谷口克弘氏が主に執筆と監修を行い、信長亡き後の戦いについては、NHKの歴史番組に時々出ている小和田哲男氏、九州の合戦に関しては河合秀郎氏が担当しています。谷口氏と小和田氏の担当部分に関しては、近年の両氏の著作内容と重複している部分が多くなっています。