高価ですが、その値段の価値はあります。
伊藤武さんの本はどれもそうですが、これ一冊に、ヨーガのみならず、インド哲学、歴史、神話、仏教、脳科学、サンスクリット語、アーユルヴェーダから神経生理学まで、最低、それぞれの専門書一冊文くらいの中身が詰まっています。それは、著者の視野がずば抜けて広く、知識が深く、頭の中で、いろいろなことが有機的につながっているからにほかなりません。一般読者向けに単純化して知識のレベルを下げることはなく、学者の本のように、いたずらに独りよがりで難解でもありません。著者は、ひたすら、自分が面白いと思うことを、読者と分かち合いたいと思っているのです。丁寧で可愛らしいイラストとも相まって、著者の誠実で優しい人柄、サービス精神が伝わってきて、読んでいて幸せになります。
無理かもしれないけど、ヨーガやインドのことだけではなく、世の中のあらゆることを同じ著者に説明してもらいたい気がします。
欲を言えば、「これはどこに出てるかな?」と、辞典的に使える本なので、巻末に索引がついているとさらによかったです。