IFRSに関する書籍は多く出版され、実務的にも有用と思えるものが増えましたが、こと不動産関連となるとリース会計をはじめとしてIFRSのターゲット自体が見えにくかったこともあり、実務に即した包括的な解説書が出版されてこなかったように思います。本書は不動産関連の会計基準の主要な変更点(収益認識に関する論点を除く)を網羅しており、現時点で最も有用な不動産会計に関するIFRS解説書と言えると思います。ただし、不動産ファンドや自己資金投資の多くのプレーヤーがレバレッジを効かせて不動産投資をしていることを考えると、今後の改定において金融商品会計についても言及いただけることを期待したいと思います。(匿名組合出資および優先出資が資本か負債のいずれにあたるかを判断する基準、OCIオプションが選択できないであろうことなど。)