非常によくまとめられた入門書である。
面倒な障害者自立支援法が、まさにスッキリとわかる。
しかし「はじめに」でも断っているとおり、
制度の是非についてはあえて触れていない。
最初の1冊として手にとってもらうため――という主旨のようだが、
この制度にはいろいろな「是非」を問う声がある。
是非を問わなくとも、メリットやデメリットには触れてもよかったのではないか。
たとえば応能負担から応益負担に移行したことについても、
応益負担についてわかりやすく説明してはあるが、
実際に、これぐらいの障害の人がこういう場合には……というところまで踏み込んでいない。
私はこの法律にはメリットもデメリットもあると思う。(個人的にはデメリットのほうが多いと思うが…)
それについて触れるのは「是非に触れる」ことではない。
これまで○○円だったものが、××円になる――ということでよかったから書いて欲しかった。
それは「是非に触れた」ことにはならないと思うのだ。
入門書としては十分な出来なのだが、その点だけは不満が残った。