この書には、支離滅裂な箇所が散見される。簡単に掻い摘まむと、 (1)我々には無限の力があるとしながら、巻末では理解出来ないものは理解出来ないと手のひらを返されてしまう。まるで、書の内容を最後になって否定するかの如きである。 (2)書のタイトルに持ってくるほど大々的な『1分間勉強法』という概念でありながら、著者は1分間勉強法で大学受験に臨むも結局全てに落ち、新たに5分間勉強法なるものを編み出したという。もはやこの矛盾についてわざわざ言及することはしないが、自己撞着も甚だしいところである。 (3)見開き1ページを、わずか0.5秒、つまり1ページあたり0.25秒で読むというのである。しかも、視線を常にある範囲に向けるのだというが、これはすなわち読まない箇所があるということを意味する。読まずして、如何に書の内容を咀嚼するというのだろうか。私には到底彼の方法論を習得する能力はない。 他の読者がこれら内容を如何に理解するかは推測しかねるが、少なくとも私には荒唐無稽に感ぜられてやまない。 結局私は、この書に記された方法論にこそ『理解できないものは理解できない。』といった言葉が投げ掛けられるべきなのではないかと感じた次第である。