悪人平家・清盛をくつがえすというよりは、保元・平治の乱をはじめ、数々の歴史的事件と首謀者、協力者、敵対者が図解されていて、大河ドラマ用だけでなく、この時代の複雑な人間関係を紐解くためにも、とても有用。
左端に、その事件のときの清盛の年齢まで記載されていて、ビジュアルとしてすばらしい資料にもなっている。
清盛と後白河法皇を軸に、合戦というよりも、政変やクーデターが多い時代で、かつ姓が同じで、名が通字になっているので、混乱する人物群を交通整理するには必須の本。
マイナス1は、この監修者の嗜好もあるのだが、とくに経済的・宗教的な側面があまりクローズアップされていないこと。
宋貿易や福原都市計画や、厳島神社をめぐった宗教戦争など、清盛は、政治や軍事のみならず、経済や宗教などでも、アンシャン・レジームを破壊しようとしたはずだから。