偏りのない観点から書かれた文章から、当時の実情を窺うことができます。
メイドだけでなく、「使用人」を取り巻いていた環境、社会、政治に関する解説もされているため、発見がたくさんありました。
役職ごとに特に『要求された特質や個性』の解説には、
使用人として生きた、雇い主として生きた沢山の人々の人生が感じられます。
これを読んでみると、映画や娯楽が「ああ、だからか…!」と解るようになって、
以前よりも楽しめるようになること請け合い。
題名に「図解」とありますが、思ったよりメイドの服飾・道具に関する
厳密な言及や、イラストのバリエーションは少なめでした。
そういった意味で、具体的な絵や写真による資料をお探しの場合は、
他を当たったほうがいいかも知れません。
知識・教養の一環として、話のタネに、
あるいは創作のネタや足がかりとしては、優秀な本です。