最近、ヒートポンプという言葉を目にすることが多くなった。「地球温暖化対策の切り札」であるとか、「空気の熱でお湯が沸く」といったキャッチフレーズは記憶しているが、それがなぜそうなるのか得心のいく説明は今まで得られなかった。ところが本書を手にし、冷媒(フロンなど)の圧縮熱、膨張冷熱という物理現象を利用し、ほんの僅かなエネルギー投入で、何倍もの未利用の空気熱を利用可能なエネルギーに変換する、画期的な省エネ技術の実態をよく理解できた。空気の熱の資源化により、わが国のエネルギー安全保障を高めることも夢ではなさそうだ。京都議定書が発効し、待ったなしの温暖化対策が求められる今、消費者、建築家、行政の各界必読のテキストを発見した思いだ。