「世界を席捲していた日の丸半導体も、日米半導体協定やバブル崩壊による失われた10年で、競争力を大きく落としてしまうことになりました。しかし、日本の半導体産業は、製造装置や材料産業などのような得意分野で世界と比肩できるまでに成長しているだけでなく、お家芸のデジタル家電でもその実力を発揮しようとしており、将来に対する光明が見えています」。
半導体業界の概要を紹介している本。「業界人、就職、転職に役立つ情報満載」とあるように、浅く広く、この業界についての基礎的な情報を提供している。今や半導体は様々な形で生活や産業界を支えているので、このような役割の本はこれはこれで重要だ。
全体の章立ては次のようになっている。
1.半導体産業の基本と仕組み
2.グローバル経済における半導体業界
3.半導体業界の主要メーカー
4.半導体製造の技術を知る
5.半導体を使ったアプリケーション
6.半導体産業の今後と未来
付録. 各種データ
特に第4章などがそうだが、専門的な用語も多く登場する。この業界に関係するなら、とりあえず言葉とその意味くらいは知っておかなければならないものが大半なので、易しく簡単に説明はしてあるが、必要に応じてもう少し専門性の高い資料にもあたる必要はあるだろう。
個人的には、近年の業界再編の動向や、海外メーカの台頭については、理解できていない部分が多くあったので、十分満足なレベルではないものの、これはこれで読んでよかった。