この本では、実際のサイバー犯罪の事例や
数々の想定を用いて、
サイバー犯罪に関する技術の解説のほか、
サイバー犯罪捜査において、どんなところに目をつけ、
情報を収集し、どんな書類を作るか 等が記載され
実務的な内容である。
当初、教科書のように文字がベタベタと並んでいるのを見て
読みにくそうだな、という印象をもったのだが、
実際に読み始めてみるとそうでもない。
「軽妙な語り口」というような文体で、とっつきやすい。
また、文中に注記が多く挿入されていて、
補足説明が細やか。
ところどころ用語解説があるほか、
最後の「索引兼用語解説」も充実しているので、
コンピュータ技術用語に精通していなくても
読み進めていくことができるだろう。
ただ、模倣犯の発生を防止するため、
あえて虫食い状態な文章になっているところもあり
そこについては、理解しづらい。
司法警察職員ではなく、
捜査する立場でない人であっても、
自分が使用しているシステムにおいて、
万一、サイバー犯罪が発生した場合のために
ログの管理はどうしておくか 等
参考になることは多い。
企業を狙うサイバー攻撃も増えている昨今、
誰もがサイバー犯罪の当事者になり得る。
「備えあれば憂いなし」ともいう。
サイバー犯罪に関する知識を蓄え、
危機管理能力を高めるためにも
この本は有用だと思う。