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本書の最も興味深い点は、団塊の世代がその子供の世代に対してどのような影響を与えたのかについて明らかにしているところである。「消費」が突出し、反抗を常とし、そして勤労意欲に欠ける団塊の世代が量産したのは、まさにニート、フリーターであり、この点について著者は「団塊の世代が定年を迎えれば、団塊世代への年金と、その子供のフリーターという、親子2世代にわたる大量の国家へのパラサイトたちによって、日本は間違いなく破綻する」(37頁)と喝破している。
著者はこのことについて、別の著作でも述べてきたように、「マイホーム・イデオロギー」に裏付けられることで誕生した郊外地域において子供が育ってきたことの弊害、勤労概念を教えてこなかったことの問題などを指摘している。「ニート問題」が、こうした団塊の親の問題から指摘していることは極めて示唆的である。こう考えれば、格差社会批判の文脈で「ニート擁護」が主に団塊世代の人士によって行なわれているのは、まさに自らの擁護、ないしは責任感覚の欠如であることも、ここから把握できる。(ただし、団塊の子供世代でのニートはあくまでも少数派であると指摘しておきたい。)
この上で、著者は、団塊の今後取りうる方策として、自ら起業して、現役世代への依存を回避するだけではなく、それによって自らが生み出したニートを雇用すべきと提言している。しかし、評者としては、依存することに一切の躊躇がない団塊やニートに期待することはできず、団塊の年金の引き下げや、ニートへの徴税強化などによって、強制力をもって行なう以外に、方法はないと思われる。
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