レビュー1番のりに反論させていただくと、まず筆者は団塊世代ではなく、その少し下の年代に
あたる方で、現在50代です。この本のターゲットになっている団塊世代とは、現在60代前半
〜半ばになっている方々で、この世代はとかく評判が悪い。
本が出版されたのが、東日本大震災直後の今夏であるので、筆者が唱える「孫をやたらかわいがる
くらいなら、親を失った子供たちを養子にしろ」は極論すぎると思いますが(なぜなら、子供を
養うことは相当な経済的負担であり、孫に多少お小遣いやおもちゃを与えるのとはわけが違うから
です)、子供が自立し、時間的金銭的余裕があるからと孫の世話を生きがいにしようとするシニア世代
が、当の子育て世代にとっても(必要以上は)迷惑であり、社会の閉塞を招いているのは事実です。
新聞や雑誌にも、以前の「今時の若者は」という意見は時代を問わず掲載されていますが、最近増えて
いるのは「最近の老人は」です。団塊世代は、マンモス人数であったがゆえ、「自分が自分が」で
周りをかえりみない、そして、自分の下の世代を抑圧しようとするというのは的を得ていると思います。
このような世代に育てられた「団塊ジュニア」もまた「自分が自分が」という姿勢を持っており、
それは子育てのスタイルにも表れていると感じます。
親である団塊ジュニアが、本来の使命である「子育て」を自分でしようとするのは、まっとうであると
いえても、もはや存在価値のない年寄り団塊世代(本書では、時代の変遷と共に、年寄りがもはや
それほど価値がなくなっていることを解いています)が、介入するのは、やはり立場違いだといえます。
特に、団塊世代周辺の姑が、孫をかわいがろうと躍起になる姿が、周囲や育児ママを不愉快不安にさせて
いるのは、巷であふれかえっている事実です。
現在ほど晩婚でなかった時代では、50代で孫ができることが恐らく多かったでしょうから、そこまで
「待ちに待った孫」というかわいがりかたではなかったでしょうが(まだ現役ですから、時間的精神的
にもそう暇ではなかったはずです)、60を超えて羞恥心や自制心も衰えてくるのか、現在の60代
の祖父母の孫かわいがりが、いささか行き過ぎているということに、当の60代が気付くべきです。
そんなマンモス世代を見てきた50代は、おそらく少しパワーダウンしており、60になる前に
おじいさんおばあさんになった暁には、団塊世代に比べれば、ずっとわきまえた人たちであると
感じます。