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回想の野口晴哉 ちくま文庫(の-7-3)
 
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回想の野口晴哉 ちくま文庫(の-7-3) [文庫]

野口 昭子
5つ星のうち 4.9  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

「野口整体」の創始者として、日本の東洋医学を代表する野口晴哉。本書は、野口晴哉の夫人であり、真の理解者でもあった著者が書き記した回想の記である。著者は、野口晴哉との対話の数々から、少年期に「気」に目覚め、ついに整体法を大成し晩年を迎えるまでを描出している。各時代を悠然と闊歩する野口晴哉像が見事に浮かび上がる。伴侶としてのまなざしと、弟子としての厳しい思索が融和する本書は、野口晴哉、「野口整体」を知るうえで最適の書である。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

野口 昭子
社団法人整体協会の創始者である野口晴哉の夫人。1916年、政治家・近衛文麿の長女として生まれる。野口晴哉と結婚後、妻として、また晴哉の著作を発行する全生社の社長として、書籍、機関誌発行など、整体の普及に編集の側面から携わる。野口晴哉亡き後は、整体協会の会長として、整体法の普及にあたる。2004年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 352ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2006/3/9)
  • ISBN-10: 448042167X
  • ISBN-13: 978-4480421678
  • 発売日: 2006/3/9
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.9  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
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30 人中、29人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 宮寺良平 トップ1000レビュアー
形式:文庫
回想の野口晴哉          野口昭子       ちくま文庫

「野口整体」の創始者野口晴哉について、妻であり弟子である昭子氏が書いたものである。日本の健康法の中で、その流れを汲む人が非常に多い「野口整体」には、ずっと興味を持ってきた。しかし、極めて理論的でありながら、知的に理解しようとする者を拒むようなところを感じていた。独特の思想と論理に、なかなか入っていけなかったのである。
しかし、最も身近にいた人による伝記ならば、理解の助けになるのではないかと考えて購入した。そして、読んでよかったと思っている。
この本を読んで、野口氏には、通常の基準では理解できないようなところがあることが良くわかり、自分の印象が正しかったことを知った。
野口氏の本質は、霊能者のような資質が、極めて実証的な知性と共存していることである。
「僕は子供のときから自然に見えてしまうんだ。人の体でも、じっとみると、悪いところが黒く見える。」
悪い人を金縛りの術でやっつけてしまうこともできたが、それを習いたいという妻に、「みんなお互いに暗示し合って相手を金縛りにしている。ぼくのやって来たことは、どうやって解くかということだ。」と話している。
このエピソードなどは、優れた宗教家や禅僧でないと言えない言葉かもしれない。彼は「臨済録」をぼろぼろになるまで愛読した。
8冊目を持っていたと昭子氏が書いているが、なるほどと思えることである。
野口氏には、親しい人が遠くで死んだときに、それを知ったというエピソードが多い。「人間というのは、意識以前の世界では、みんな一つなのだよ。」この言葉は、集合的無意識を考えたユングに通じるように思える。
人間の病気や怪我の治療を続けた野口氏は、ユングよりも遥かに現実的である。治るかどうかを原点としているからである。
なお、野口氏の子供たちは個性が強く、学習障害のように見えたこともあったようだが、氏の個性的な教え方で伸びている。このことも面白いエピソードである。
「弘法は六十二で死んだが、僕は六十五かな」と言った野口は、この世界でやるべき仕事を終えたかのように、忽然と世を去る。
弘法大師空海も、超人的な活躍をしながら、当時でも遥かに長命な僧は多くいたのに、意外なくらいに早く世を去った。そのわけがわからなかったのだが、野口氏の死を見ると、ある使命を持った人が、それを果たしてしまうと、去っていくということもわかるような気がした。
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16 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
 偉大な整体指導者として伝説的な存在である野口晴哉氏の日常を、妻である野口昭子氏が書き綴ったもの。野口晴哉氏自身の手による著作や講演録も多く、それらは全生社から販売もされているので、一般の人でも読むことができる訳だが、彼の文体は(9種体癖の故なのか)非常にクセがある。どうも講演を元にしたものなどはくだけていて面白いのだがどうもグニャグニャしているし、書き言葉で書かれているものは言葉が難解な印象があり、内容がつかみにくいかもしれない。
 その点、理知的な上下型1種体癖の夫人による文章は、一般的な意味で美しく、凡人の頭には分かりやすい。また決して本人の本には書かれないようなエピソードが満載なので、野口氏の異能ぶり、超人ぶりを味わうには絶好の書となっている。現代でいうところの江原啓之氏のような、霊能者としてのエピソードもふんだんに紹介されている。また整体指導における厳しい態度や、哲学も垣間みることができる。
 ドライブの折りに「どっちへ曲がる?」と夫人に聞いて、「右」と答えると、サッと左へ曲がる、どうせなら聞かなきゃいいのに、というくだりは、野口氏のへそ曲がりな捻れ体癖が出ていて面白いし、レコードやステレオ、株に対する異常なほどの凝り方は紛れも無く9種体癖の特徴であり、「体癖」概念の創始者の行動習性を通じて「体癖」を学ぶ本としても面白いと思う。
 野口氏の臨終に至る数日間の経緯は胸を打つ。子供や孫とのやりとりについての野口氏の鋭い観察には唸らされる。実にいろいろな読み方の可能な、味わい深い一冊である。
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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
整体理論を固めた野口晴哉の生き様が書かれた本.

純粋に,彼の姿勢が格好良い.
まず,彼の特徴は,以下の2点に集約できる.
1点目は,あれやこれやと考えず直感を信じていること.
2点目は,どんなときも目の前のことに全身全霊を尽くすこと.

彼はこれらの特徴に伴って行動しており,特に,誰に対しても正しい答えを渡そうとする姿勢が格好良い.
本の中で,孫に対して接する様子が描かれている.
彼の理論では,子供は特に心と体の繋がりが大きいため,心にちょっとでも傷がつくと体調を崩すらしい.
そのため孫が「おもちゃが欲しい」と言っても,それは本当におもちゃが欲しいのか,
それとも別のものを望んでいるのかよく観察して,孫の意を曲げない様にうまく言葉を返していた.
自分が親になったときに,それだけ子供を観察できるだろうか,
また,自分の友人や恋人に,それほどきちんと向き合えているだろうかと,自問してしまった.

孫に対してでなく,著者である妻に対しても,道場の弟子に対しても,
同じように良く観察した上での言葉のやりとりが描かれている.
その中から,彼の真摯な姿勢を読み取って欲しい.
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