主にアラフォー向けに「マルチタスク」という耳障りが良い呼び名の下で、首都圏で時給900円以下でレジ打ち、商品検品からトイレ掃除までさせる大企業が出て来ている。この本では、今までありそうでなかったアラーフォー以上の身につけるべき心構えと現実的なトランザクションについてわかりやすく、最高に気持ちの良いリズムで書かれている。出色は「社交とマナー」。ネット、メールの時代に求められるのはスピードとみんな気づいているが、それと同じくらい大事なのが本音。心がからっぽの「挨拶」はネットでは面倒くさいだけ。そして電話は今では「相手の時間を奪う」暴力的なものという(口に出すのをはばかられてはいるが)共通概念を指摘。昔(アラフォーが若かった時)とマナーが変わっていることを具体的に表現し、社交の出発点は「愛されない自分」であり、その為の努力の必要性を説く。企業や慣例に振り回されず、人生の午後の豊かさを考え、行動を起こすための必読書。周囲から「しょうがないね。」「無理しない方がいいよ。」もしくは新しいことを始めた話に「ふーん」以外のコメントをもらえなくなる40代以降の自分をすっくり立たせる言葉と「選択肢」を説教臭くなく示してくれる。月刊誌HERS連載中の相談回答エッセイも今後出版されることを期待(より具体的な戦術的回答満載なので)。