おだやかで、凛として、神秘的にもかんじられるのはなぜかと思うほど
全体の流れはゆるやかな映画です。
起承転結や見せ場があるわけでもなく、ともすれば睡魔との闘いです。
けど、眠れないのです。
ひき込まれて目が離せなくなり、途中、身を乗り出して観ている時もありました。
映像が美しく、そこに響く自然の音に、身をゆだねると、
なにものでもない、自然の音や景色がとても幻想的にひろがっています。
スクリーンの感動は素晴らしかったです。
ちりばめられた“つながり”が、輪廻や生命循環という言葉を連想させ、
噛み砕こうとしたくなる衝動にかられてしまうのかもしれませんが
難しい解釈は必要ない心地よさも感じました。
邦題は“いのち”となっていますが、
原題(イタリア語)では“LE QUATTRO VOLTE”
英題が“THE FOUR TIMES”、直訳してしまえば“4回”
“いのち”というと大げさに聞こえるのかもしれません。
4つの時の流れがめぐりめぐる物語、と捉えたほうがしっくりくる気がします。
けれど、その時の流れは、いのちの流れでもあるのも、ある意味真理で・・
興味深い作品です。
好き嫌いの大きく分かれるタイプの映画かと思います。
観たことなく購入するのは危険と言えるくらい。
気になった方は一度レンタルしてからがいいかもしれません。
しかし、ぜひ、気にして欲しい作品です。
始まった瞬間に、私は好きな映画の予感に変わりわくわくしてしまいました。
観てよかった、と口をついて出てしまうほど、好きなタイプでした。
リーフレットの解説でも触れられていたタルコフスキー監督の
『ノスタルジア』を「好きだ!」と思った感覚と近いよろこびでした。
『ノスタルジア』が好きな方は気に入ってくれると思います。
余談ですが『ブンミおじさんの森』は
まったくもって私は睡魔との闘いに明け暮れた者です。
参考になれば。。。