ヒロインは両親を亡くしている孤独な一人暮らし。
過去の悲惨な初体験がトラウマになって、恋人がいない状態が長いこと続いているヒロインを心配した友人は彼女に古い本を渡してこう告げます。
「呪文を唱えると中からゴージャスな男性が出てきて一ヶ月間愛の奴隷になってくれる」と。
これがきっかけでヒロインが男性に興味を示してくれたら、というオカルト好きの友人の頼みで酔った勢いから呪文を唱えたヒロイン。
すると中から本当にゴージャスな男が姿を現した!!
ギリシア神話の愛の女神アフロディーテを母に持つだけに、どこをとっても欠点など見当たらないセクシーな美貌。
ヒロインは当然クラクラなのですが、彼が二千年もの間呪いのせいで本に閉じ込められていた事を知り、せめて一ヶ月間だけでも、と自由を与えます。
今まで自分を呼び出した女達は彼を自由になどせず、愛の奴隷として縛り付けていたのに・・・、彼はヒロインの態度に困惑すると同時に初めて人間らしく扱ってくれる彼女に好意を抱きます。
そしてヒロインも美貌だけではない彼の魅力にどんどん惹かれていくことに・・・。
人前でも躊躇することなく官能的なセリフを言うユーモアあふれるヒーローと、ギリシアの神々がたくさん出てくるおかげで前半はコメディ色が強いです。
しかし、ヒーローの呪われた経緯が語られると物語は一気に切ないムードになります。
ヒーローの過去もすごく辛すぎて泣けてきますが、傷つく事をたくさん知っているぶんだけ優しい彼の行動がさらに泣けるほど良かった!
さらにヒロインも献身的に尽くすタイプなので、こちらも泣かせてくれます。
笑えて、切なくて、情熱的で官能的。なかなか二人がくっつかないジレジレ感も味わえる面白い作品でした。
特にギリシア神話が好きな方にオススメです!