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嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (文芸シリーズ)
 
 

嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (文芸シリーズ) [単行本]

米原 万里
5つ星のうち 4.9  レビューをすべて見る (72件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

商品の説明

第33回(2002年) 大宅壮一ノンフィクション賞受賞

出版社/著者からの内容紹介

だれも生まれる国は選べない――。

プラハのソビエト学校で、マリは50カ国以上の同級生と個性的な教師に囲まれた刺激的な学校生活を送る。30年後、激動の東欧の中で音信の途絶えた親友達を訪ねあてたマリが遭遇した真実とは。


登録情報

  • 単行本: 283ページ
  • 出版社: 角川書店 (2001/07)
  • ISBN-10: 4048836811
  • ISBN-13: 978-4048836814
  • 発売日: 2001/07
  • 商品の寸法: 19 x 13 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.9  レビューをすべて見る (72件のカスタマーレビュー)
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70 人中、67人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By TaroTaro トップ500レビュアー
形式:文庫
著者が9歳から14歳(1960年から64年まで)のときに通ったプラハのソビエト学校時代に仲の良かった3人の友達、ギリシャ人のリッツァ、ルーマニア人のアーニャ、ユーゴスラビア人のヤスミンカ。出身は異なるが、著者も含めて皆、共産主義者の親を持ち様々な理由でプラハに集まった個性豊かな少女達である。

この作品は、著者のソビエト学校時代の彼女達との思い出と、それから30年以上経ってから彼女達を訪ね歩き、再会を果たしたときの出来事を綴ったエッセイであるが、単なるエッセイではない。幼い頃から共産主義が身近にあり、瑞々しい感性を大人になっても持ち続けたに違いない著者でなければ描くことができない、東欧庶民の生きた現代史である。

彼女達と何とか再会を果たすことにより、著者がソビエト学校当時にその理由が理解できなかった出来事の謎も解けるのだが、著者のユーモアのある文章をもってしても30年以上経って明かされた真実は非常に重苦しい。そして、著者がプラハを離れてからの彼女達の人生も厳しいものであったことがわかる。

更に、彼女達と話をするうちに、共産主義に振り回されそして激動の時代を生き抜いてきたことにより変わってしまった彼女達に共感できずにいる自分に戸惑い、苦い思いを残すなど、決してハッピーエンドではない。

他にも幼い頃にこういう経験をした日本人はいるのだろうが、感性、文才、ロシア語通訳としての経験、その全てが揃った著者のような人物がいなければ世に出ることのなかった奇跡のような作品だと思う。
このレビューは参考になりましたか?
27 人中、24人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By m_2ks
形式:文庫
さすがは米原万里と感心しました。軽妙な語り口の中で見せる米原さんの洗練された知性と洞察の深さに改めて敬服しました。

 私もかつてロシア語を当時のソ連から招聘教授として来日されたロシア人から習いました。既に高齢でご存命かどうかすら分かりません。ソ連崩壊後、一度だけ手紙を書いたことがありますが、返信はありませんでした。著者のようにソ連崩壊後、果たして彼女は元気で居るだろうか、一度彼女の住む街を訪ねてみたいと何度か思いながらも果たせないでいる自分が恥ずかしい。どうか穏やかな老後を送っていてくれたらと願いつつ。私はそれなりに分別もある大学生でしたが、米原さんの原点は中学時代。国境も民族も越えた少女達の素直な心の交流が、30数年後、国家に翻弄されながらも命がけで生き抜いてきた逞しさと共に再び米原さんに、私たちに様々な問いかけをもたらします。中年のオバサン同士の四方山話形式でありながら、その内容は実に重く、その言葉を何度も反芻せずにはいられませんでした。

 中心はわずか3人の旧友ですが、それぞれの両親の時代にも話しが及び、親兄弟のその後までもが加わることで話に奥行きが増し興味が尽きません。イデオロギーにどれほどの価値があったのか、国ってなんのか、民族って何?!いかに人間が傲慢か、だのに人間はかくもいたわり合い優しいのか。嘘つきアーニャの自分で自分を裏切る真っ赤な真実は我々に対する図星だけにやるせない。
このレビューは参考になりましたか?
37 人中、31人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By mail2am
形式:文庫
わたくし、米原さんの著作をほとんど読んでおりますが、
著者の死後(そんな日がなるだけ遠くなるのを願いますが)
必ずや3本の指にはいるであろう傑作だと思います。

米原本の魅力は、ご自身の体験を知的にもシモネタ的にも
実に面白がらせてくれる点ですが、この本は加えて、
実話でありながらハラハラドキドキさせてくれる小説的おもしろさと、
読後ホロリとさせられる寅さん的人情話風味があるのです。

実におもしろい本でした。

あと、「ヒトのオスは飼わないの?」(文春文庫)もオススメ。
ホロリ感もあるし、動物苦手なわたしがちょっとペットを飼ってみたく
なりました。動物好きな方にはとくにたまらないストーリーだと思いま
す。

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異色の小説に拍手
著者がプラハのソビエト学校(小学校)時代の友達だった3人の個性的な友達リッツア、アーニャ、ヤスミンカの素顔と、約30年後の劇的な再開のドキュメント。... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: 読書散歩
俺にも大絶賛させてくれ!
沢山の人が大絶賛のレビューを書いているので、今更私が書くまでもないんだけど、
やっぱり いいものはいいと 叫びたいので書きます。... 続きを読む
投稿日: 4か月前 投稿者: laphroaig
市井の東欧史
まずもって1960年代にプラハの学校に通っていたこと。イデオロギーの世界に居ながら、(子供だということを差引いても)全く偏見がないこと。極めて適応能力が高いこと。... 続きを読む
投稿日: 6か月前 投稿者: 凱晴
灰色なイメージ
タイトルからして文芸小説かと思いきや、自伝的ノンフィクション。
共産圏や東欧諸国にまるで興味のないわたしには、そもそも不向きだったのかも。... 続きを読む
投稿日: 6か月前 投稿者: きららん
大切な一冊になった
ここまで徹底的に星5と4をつけている著作はないのではないでしょうか。... 続きを読む
投稿日: 7か月前 投稿者: コッチ5
東欧西欧の社会主義国人の考え方のを知りたくって読みました
米原さんだから書けたのだと思います。他の本も全て読みたくなりました。... 続きを読む
投稿日: 8か月前 投稿者: 買い物好き
小説のようにハッピーエンドでは終わらない
たまたま偶然、図書館で外国語を探しにいった折に、暇つぶしにと隣にあったこの本を借りました。... 続きを読む
投稿日: 10か月前 投稿者: Nick
事実は小説よりも
プラハで共に小学校に通った友達を 30年ぶりに探しにいく。... 続きを読む
投稿日: 11か月前 投稿者: やじー
亡くなった名エッセイストが残した激動の時代の記録は小説のように面白い
... 続きを読む
投稿日: 14か月前 投稿者: 山科のうし
現代中欧史に翻弄された4人の少女の物語
著者の「オリガ・モリソヴナの反語法 (集英社文庫)」の姉妹編とも呼べる作品で、ともに十分堪能しました。この本の舞台も、プラハのソビエト学校。... 続きを読む
投稿日: 17か月前 投稿者: gehararigo
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