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嗤う日本の「ナショナリズム」 (NHKブックス)
 
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嗤う日本の「ナショナリズム」 (NHKブックス) [単行本]

北田 暁大
5つ星のうち 3.4  レビューをすべて見る (19件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

若者たちはなぜ右傾化するのか。皮肉屋の彼らはなぜ純愛にハマるのか。70年代初頭にまで遡り、アイロニカルな感性の変容の過程を追いながら、奇妙な「ナショナリズム」の正体をさぐる。あさま山荘事件から、窪塚洋介、2ちゃんねるまで。多様な現象・言説の分析を通し、「皮肉な共同体」とベタな愛国心が結託する機制を鋭く読み解く。気鋭の論客、渾身の書き下ろし。

内容(「MARC」データベースより)

若者たちはなぜ右傾化するのか。皮肉屋の彼らはなぜ純愛にハマるのか。あさま山荘事件から、窪塚洋介、2ちゃんねるまで。多様な現象・言説の分析を通し、「皮肉な共同体」とベタな愛国心が結託する機制を鋭く読み解く。

登録情報

  • 単行本: 269ページ
  • 出版社: 日本放送出版協会 (2005/02)
  • ISBN-10: 4140910240
  • ISBN-13: 978-4140910245
  • 発売日: 2005/02
  • 商品の寸法: 18.2 x 12.8 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.4  レビューをすべて見る (19件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本
この本は、要するに、思想問題として捉えられがちなネット右翼の問題を、「言説空間の歴史」という観点から捉えた本で、連合赤軍の「総括」から始まり、糸井重里さんに象徴される「消費社会的アイロニズム」を経て、田中康夫さんに象徴される「消費社会的シニシズム」に至る、という流れに歴史的連続性を見出すことにより、その流れの行き着く先として、ネット右翼に象徴される「ロマン主義的シニシズム」を位置づけようと試みたものです。

もちろん、文化論としてはそういう切り口もありうると思うし、極めて斬新とまでは言いにくいにしろ、そこそこ面白いとは思います。ただ、思想というものが言説空間だけに規定されるものではない以上、そこから何か思想的展望を得ようとしても限界があるはずなのに、無理にそれをやろうとしているために、論理が逆転している箇所が少なからずあるように思いました。

 これは、例えて言えば、「冷戦時代の米ソは、思想的には対立していたが、軍隊の装備自体はよく似ていた」と言うようなもので、必ずしも間違いではないけれど、だからと言って、軍事力だけを分析しても冷戦が解決できるわけではないはずです。もちろん、「最初は思想のために戦争をしていたのが、だんだん人を殺すこと自体が快感になって、相手は誰でもよくなった」みたいなところが、ネット右翼にまったくないとは言わないけど、それですべてが説明できるとはあまり思えません。

 そんなわけで、思想オタク的な言説空間に囚われてしまっているのは、むしろ著者自身ではないのか、と感じてしまいました。

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53 人中、37人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ume
形式:単行本
 あとがきにも記されているとおり、40年を系譜立てて論を進めたわりには、そのサンプル数の少なさは決定的な説得力の希薄さを招いています。40年を4で割り、10年ごとに1〜2つ程度のサンプルで論を固めてゆくのでは、やはり拙速な印象を禁じえません。もちろん、筆者が「70年代なかば以降の女性学、90年代以降の『文学(の死)』・・・こうした問題は今後吟味しなければならない問題である」とは弁解しているものの、ならば本書の80年代以前は思い切って縮小し、「消費社会的アイロニズム」から出発し、80〜90年代サンプルを集中的に考察してもよかったのではないかと思います。安直に系譜を遡りすぎたツケが、「ロマン主義的シニシズム」のとりわけ、「ロマン」=「ナショナリズム」という進行の飛躍(P218「『思想なき思想(2ちゃんねる的アイロニズム)』は場合によっては『保守(ナショナリズム)』的な価値観を否認することもいとわない」と言及しているのにもかかわらず・・)という前言を黙殺したかたちでの論の進め方になっています。「2チャンネル的連帯感を継続」させるため、あるいは「『ある対象に対立した場合の主観』の代替物」としてナショナリズムが競り上がってくるのならば、そのプロセスを詳細に考察して欲しかった(90年代的無意味に耐えかねた人の「意味」への短絡−宮台氏・これらの言説では、現在の右傾化を詳細に語りきっていないと私は感じます)。それは恐らく60年代より生きながらえてきた(結果的に)過剰な形式主義の氾濫に抗う手段としてだけが原因ではないはずです。なぜ、今、「ナショナリズム」なのか? この回答への詳細なプロセスを黙殺したまま「ナショナリズム」を本書のタイトルに採用してしまうのは、残念でしかたありません。
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3 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
1960年代の連合赤軍事件、1970年代から現代までのメディア史を俯瞰しつつ、「反省」というものの持つ意味が変容してきていることを明らかにしながら、また、アイロニーへの社会学的な分析を付加しながら、今日の「2ちゃんねる」といったインターネット上の掲示板に典型的に見出されるような「アイロニー(嗤い)と感動思考の共存」「世界思考と実存主義の共存」といった二律背反の現象が、いかにして生まれ、また社会学的にどのような意味づけをすることが可能なのかを考察する。

著者は社会学理論とともに、メディア史の専門家でもあって、1970年代、1980年代のメディアにおけるいささかマニアックな社会学的考察にはいささかついていけないところもあったのだけれど、問題意識の面白さ、メディア史をふまえた丁寧な議論の進め方には感銘を受けました。
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