この本を手にとって、まず、「営業はサイエンス」と言ってはばからない著者に共感を覚えました。
「営業の神様」は世の中にごまんといますが、「営業の科学者」は聞いたことがありません。
そして、この本の特徴として、以下の3点をあげることができます。
第一に、営業の手法が具体的かつ網羅的にに書かれている点です。
著者も強調するように、再現可能な営業手法が具体的に呈示されている点は非常に参考になります。
第二に、営業に伴うオモテの部分だけでなく黒子的な部分についても存分に触れられている点です。
例えば、営業管理とか社内調整なども侮ることなかれというのがそうです。
第三に、基本の重視です。
確かに、いわゆる営業の神様が語る奇をてらった手法も魅力的ですが、誰もがマネをできるとはかぎりません。
やはり、基本に忠実な営業こそ王道です。
読後感として、「新人営業マンのため」というよりも「営業マネージャーのため」の読本のように思われました。
いわば、営業マネージャーの営業技術の虎の巻といったところでしょうか。
おそらく、営業の基本的な技術(スキル)についての説明としては十分だと思います。
後は、仕事に対する情熱とか熱意というのが不可欠ですが、それこそ体験論・成功譚の領域です。
最後に気になる点です。
それは、著者の部下たちが、サイエンスとしての営業をどのように実践しているかです。
非常に興味を惹かれます。