内容紹介
人生とは、失うことなのかもしれません。いまは「ない」かけがえのない人の死、そして自分が生きていること、その意味をことばにしようとするとき物語が生まれます。喪失と語りは必然的に結ばれており、不在の語り、喪失の語りは、ことばの中核をなしているとも言えるでしょう。
メディア掲載レビュー
【全12巻予定】 1巻 ことばの前のことば--三項関係の発生 2巻 意味のはじまり--ことばと自我の発生 3巻 対話的モデル構成法--質的研究の方法 4巻 私と母のイメージ--私をつつむ母なるもの 5巻 心理的場所--身体・文化・時間 6巻 人生のイメージ--生涯発達心理学のモデル 7巻 ライフストーリー研究法--語りインタビュー 8巻 喪失の語り--生成のライフストーリー 9巻 映画の語り--東京物語と野いちご 10巻 世代をむすぶ--伝統の継承と生成 11巻 詩の心理学 --出版社からのコメント
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
やまだ ようこ
山田洋子。1948年、岐阜市で生まれ、山と川のある風景を見て育つ。京都大学大学院教育学研究科教授、教育学博士。専門は、生涯発達心理学、ことばと描画イメージの心理学、文化心理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
山田洋子。1948年、岐阜市で生まれ、山と川のある風景を見て育つ。京都大学大学院教育学研究科教授、教育学博士。専門は、生涯発達心理学、ことばと描画イメージの心理学、文化心理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
抜粋
この本を貫いているのは、「喪う」とうことばのもつ深さに目覚め、
二つの価値を共存させる「両行」の思想を生きようとする姿勢である。荘氏は、
つぎの話のように、自己を「喪った」ときの姿を、最愛の妻を「喪った」ときの
姿になぞらえている。外から見れば妻を喪ったときのように生気なくひからびて
いるようでも、その当事者にとっては自由に空を舞いながら胡蝶の夢を見ている
のかもしれない。また「喪う」ことによって、自己はかつての自己ではなくな
り、新しい自己に生まれ変わるのである。「喪う」ということばが胎んでいる
矛盾を多層的な意味、それらが我が身をもって覚知するプロセスが、生きるとい
うことかもしれない。(「はじめに」より)
二つの価値を共存させる「両行」の思想を生きようとする姿勢である。荘氏は、
つぎの話のように、自己を「喪った」ときの姿を、最愛の妻を「喪った」ときの
姿になぞらえている。外から見れば妻を喪ったときのように生気なくひからびて
いるようでも、その当事者にとっては自由に空を舞いながら胡蝶の夢を見ている
のかもしれない。また「喪う」ことによって、自己はかつての自己ではなくな
り、新しい自己に生まれ変わるのである。「喪う」ということばが胎んでいる
矛盾を多層的な意味、それらが我が身をもって覚知するプロセスが、生きるとい
うことかもしれない。(「はじめに」より)