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喜多川歌麿女絵草紙 (文春文庫 (192‐3))
 
 

喜多川歌麿女絵草紙 (文春文庫 (192‐3)) [文庫]

藤沢 周平
5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

浮世絵師喜多川歌麿。巷間にその名は好色漢の代名詞として伝えられる。が、この絵師ほどその生涯その素性が謎にみちた存在はない。生身の、人間歌麿を描く連作小説

内容(「BOOK」データベースより)

“好色漢”の代名詞のようにいわれてきた美人画の第一人者・歌麿。―そのレッテルの下に息づく生身の姿を捉え、いきいきと浮き彫りにした藤沢版喜多川歌麿!優麗緻密な筆致で描き出される浮世絵師の世界。 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

登録情報

  • 文庫: 246ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (1982/07)
  • ISBN-10: 4167192039
  • ISBN-13: 978-4167192037
  • 発売日: 1982/07
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 321,358位 (本のベストセラーを見る)
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最も参考になったカスタマーレビュー
10 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By aquatio VINE™ メンバー
形式:文庫
これはこれは、大変な掘り出し物だった。

もちろん、藤沢周平なんだから、基本的に間違いはない。

でも、これは、ちょっと予想外。

なんちゅうかな、藤沢周平はたくさんの話を書いているけど、自分としては大きく、海坂藩をメインにした剣劇+お家騒動+ろまんモノ、あるいは江戸の市井の人の日暮らしぶりモノ、てな感じになって行くような気がする。

ところが、この作品は違う。

浮世絵で有名な歌麿。

ずいぶん艶っぽい話になるのかな、と思っていたら、なんと。

もっともっと、大人のオトコとオンナの、心の機微が語られる。

よかったなぁ。何だか、男と女の関係も、いろいろあるんだなぁ、なんて。

その中でも、歌麿と通いの女弟子千代との関係。

これは、よかったぁ。うーん、とてもとても情感があって、しみじみ感じるところがあった。

江戸の市井モノとも言えるけど、それ以上に、人の心のヒダを優しく優しくなでヒモ解くような。

一方で、盛りに陰りの見える中年にさしかかった歌麿の、もう一度と自分を鼓舞するところが今の自分かぶる。

いやぁ、これは大人の本だわ。
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ΗΛL
形式:文庫
美人錦絵で人気の頂点にいた浮世絵師・喜多川歌麿。

モデルになった女たちの悲しい性と歌麿とのかかわりが、
あの藤沢タッチでしみじみ描かれている。

若いころは女遊び三昧だったが、四十を過ぎ落ち着いてしまった
歌麿の心境が物悲しい。

版元の蔦谷(TUTAYA)が売りだそうとしている写楽などを絡め、
シリーズ短編として、18世紀当時の浮世絵業界と歌舞伎文化を
浮き彫りにしているところも面白い。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 街道を行く #1殿堂 トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫
以前ある新聞で、日本が最も国際貢献しているモノは何か、ということを論じていました。
そのモノとは「浮世絵」ではないだろうか、と結論付けられていたのを良く憶えています。
「浮世絵」は、今では美術館に行かなければ見ることがかないませんが、その名が示すとおりそもそもは、大衆のために描かれた絵です。
江戸時代、田沼意次から松平定信の治世の頃にあたるでしょうか。
世界にその名を轟かす、画家が日本に登場します。
美人画の喜多川歌麿。彼の名は、秘画によって好色な印象が加わっていますが、著者は、その印象を捨てさり、絵描きとしての硬骨漢、歌麿を甦らせました。
松平定信の有名な寛政の改革は、出版統制に及び絵描き、文人にとっては暗黒の時代とも言えます。
歌麿の育ての親とも言える版元・蔦谷重三郎が幕府に厳しい罰則を受けます。
当時の大衆文化を支える歌麿は、飽くまで己の道を行きます。
この作品は、老境に達しようとする歌麿と彼のモデルを努めた女性のエピソードが綴られてゆきます。
一つ一つの物語に、老いや規制に対する歌麿の気概が示されているように感じています。
それは著者の、思いが投影されたものなのかもしれません。
後半、版元の蔦谷が謎の新人の絵を歌麿に見せて批評を受ける件があります。
東洲斎写楽です。蔦谷の番頭が、曲亭馬琴です。
江戸文化が凝縮されたような一冊です。面白いです。
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