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善魂宿 (新潮文庫)
 
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善魂宿 (新潮文庫) [文庫]

坂東 真砂子
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

天鏡峠につらなる山襞に建つ合掌造りの一軒家。かつては大家族が暮らしていたこの家に、いまは母と息子だけが暮している。道に迷った旅人たちは、一夜の宿と引き換えに里の話を語り出す。彼岸に日金山に行けばあの世にいる人に会えると、若き日の恋心抱いて登る老女。願掛けのために蛭を食う北前船主の人生を語る仏壇売り―因習の中でも力強く生きる男女の性を浮かび上がらせる連作長編。

内容(「MARC」データベースより)

人はいろんなものを引きずってあの世とこの世を行き来しとる-。母と息子がひっそり暮らす山間の一軒家に宿を求めた旅人が語る、男と女の哀しくも業深き人生。 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

登録情報

  • 文庫: 311ページ
  • 出版社: 新潮社 (2004/11)
  • ISBN-10: 4101323259
  • ISBN-13: 978-4101323251
  • 発売日: 2004/11
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 742,590位 (本のベストセラーを見る)
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形式:単行本
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形式:単行本
 飛騨の山奥,下界からは雲海を抜けないと,たどりつくこともできない隠れ里が舞台。時は,おそらく明治のはじめ頃。ちぬと永吉の親子は,ふたりで合掌造りの家でひっそり暮らしていた。時折,道に迷って隠れ里に入り込んでくる旅人に一飯の宿を供しながら,囲炉裏端で旅人の話をきくというスタイルの短編集。

 第1話から5話まではこのスタイルで語れるが,最後の6話だけ,この家の主のちぬが語り部となり,親子2人でこの里に暮らす理由が明らかにされる。

「白川郷の合掌造りの家には,20~40人くらいの家族が共に住んでいて,独特の家族制度を形成していた」という民俗学的史実に基づいて著者が発想したのがこの小説だという。この家族制度の仕組みが読んでいておもしろかった。結婚という制度は無く,基本的に通い婚で母親のもとで子どもは育てられる。家の主人(御亭)は長男が,嬶(かか)は長女が引き継ぎ,主人と嬶は婚姻関係ではなく,兄妹となる。母系の家系制度だったようだ。ただし実際の白川郷の合掌造りの家系制度は生き証人がいなく,実際にようだったかはわからないらしい。

 3話の「盆嬶(ぼんかか)」の話も,年頃の男女がくじ引きで決められ共に盆の3日間をすごす慣わしが題材。真夏の太陽の下,男女入り混じって半裸で相撲をとったり,男女の交わりがあっけらかんと描かれていてよかった。

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8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 江口哲学 トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫|Amazonが確認した購入
この作品の主な舞台は母と息子だけが住む合掌造りの家で、飛騨白川村がモデルになっている。かつて白川村の合掌造りの家には20~40人もの人が住み、独特の家族制度を形成していたのだが、それが消滅してから久しい現在、その成立過程や実態がどのようなものだったのかは、よくわからないそうである。その大家族制の実態と消滅過程を、著者が想像力を駆使して書き上げたのがこの作品である。その制度は現代を生きる人にとってとうてい受け入れることの出来ないものであるが、可能性としては十分あり得ると思う。ただし、この作品の半分は旅人によってもたらされた別の地の話で、それ自体がおもしろいことも確かだが、私はもっとこの大家族制に重心を置いて、その中から生まれた様々なドラマで厚みを付けた方が良かったと思う。よって☆は4つ。
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