著者のエッセイ、小説から、タイトルに沿った文章を抜き出して集めている本です。
こういった編集ものは好みがあるかと思いますので購入の際には要注意です。
著者は、善人を嫌っているわけではないのですが、凡そ人の行為が「善」だけであるはずがない、という信念のようなものをお持ちのようです。
自分は「善」だと信じて行動している人ほど、始末の悪いものはない、のです。
人の行為は「善」の要素もあれば「悪」の要素も持ち合わせています。
このことを知らずして、「善人」として行動している人は周りを不幸にしている張本人でありながら、本人だけが気づいていないという、はた迷惑な存在です。
物事には、必ず善悪、表裏が一緒に備わっていることを自覚することが大人の振る舞いではないか、といったことだと思います。
細切れの文章ではありますが、それにしても実に文章が上手いと思います。