本書で言うシナリオとは、文字通り演劇や映画などに用いられる、セリフや情景描写から成る文章のこと。ある商品を開発する際に、その商品を主人公にしたシナリオを実際に描いてみることで、その商品の使われ方や人間との関わりを検証し、商品開発にフィードバックしようという試みだ。こうしたシナリオを著者は「デザインシナリオ」と呼ぶ。背景には、商品開発を行う際にはモノだけではなく、それを人間が扱うことで発生する“コト”のあり様を重視すべきだという考え方がある。
本書にはこうした著者の思考法だけではなく、実際のデザインシナリオを多数収録しており、実践的に著者の手法を理解できる。またモノだけではなく、サービスや地域社会つくりなどへのデザインシナリオの応用も描いている。モノの使われ方を文章化することで、いくつもの発見があることを本書は確認させる。
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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
シナリオの「尤もらしさ」はどのように評価されるのか,
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レビュー対象商品: 商品企画のシナリオ発想術―モノ・コトづくりをデザインする (岩波アクティブ新書) (単行本)
新しい商品を作っても売れないのは何故だろうか。それは、その商品が顧客に使われている状況を明確に想定できていないから、というのが本書の趣旨であろう。状況はシナリオという形で表現されるのであるが、それを作り出す手法のが「メタファーの利用」、「名詞表現から動詞での表現」、「客観的情報+主観的情報の活用」であり、これらを使って、商品の想定される利用状況を関連的にあるいは飛躍的に広げていくのである。発想法に関しては多数の著作が既にあるが、その結果をシナリオという形で表すということを明確に主張したのは本書が初めてではないだろうか。 面白い著作であるが、一つだけ疑問なのはシナリオ自体の評価はどのようにされるのであろうかということである。シナリオが「尤もらし」ものとして、人々に受け入れられるのは要素とは何であろうか。社会的な変化との整合性、技術変化の動向、シナリオ自体のおもしろさなどが考えられるが、この点をもう少し深く掘り下げて欲しかった。
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 2.0
実践に移すための情報がほとんどない,
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レビュー対象商品: 商品企画のシナリオ発想術―モノ・コトづくりをデザインする (岩波アクティブ新書) (単行本)
感動を与える新商品を開発するためには、モノに注目するのでは不十分であり、そのモノが見せてくれるコトを描く必要がある と説く。そしてモノからコトに視点を広げるための手法として、 シナリオライティングという手法があるという主張である。 では シナリオとは何で、どうやって書けばよいかといった実 践に際しての具体的なことは(使えるレベルでは)ほとんど何も 書かれていない。それは一口では説明できない類の情報であろう が、あまりにも何もないのはちょっと肩透かしを食らう。
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 2.0
なぜセリフが必要?,
By Kana (東京) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 商品企画のシナリオ発想術―モノ・コトづくりをデザインする (岩波アクティブ新書) (単行本)
モノをデザインするときにそのつかいかたなど,モノに付随する "コト" が重要だということに異論はない."コト" についてかんがえるとき,それをストーリー化するのもよいことだとおもう.しかし,私にわからないのは,なぜセリフまで書いてシナリオにしなければならないかということである.この本にはそういうシナリオがいろいろ書かれているが,私はうんざりするだけである.
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