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商人道ノスヽメ
 
 

商人道ノスヽメ [単行本]

松尾 匡
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

グローバル化、市場主義の渦中で、“道徳”を見失った現代日本人に贈る、開かれた個人主義=「商人道」のすすめ。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

松尾 匡
1964年石川県生まれ。1987年金沢大学経済学部卒業。1992年神戸大学大学院経済学研究科博士後期課程修了。1992~2008年久留米大学教員。2008年より立命館大学経済学部教授。専攻・理論経済学。論文「商人道!」で第3回河上肇賞奨励賞受賞(2007年度)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 279ページ
  • 出版社: 藤原書店 (2009/6/23)
  • ISBN-10: 4894346931
  • ISBN-13: 978-4894346932
  • 発売日: 2009/6/23
  • 商品の寸法: 19 x 13.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本
「武士道は死ぬことと見つけたり」という言葉に象徴されるように、恥と大きく関係する。この恥の感覚こそが、仲間内社会の象徴的表出と筆者は捉える。これに対して、商人は見知らぬ人との信頼関係を重視するところから武士とは究極の反対側と筆者は説く。これを実験経済学の手法をとりながら、日本の文化・アメリカの文化ととの比較を行い、職業倫理と意思決定プロセスを解明しようとする。文化論であり経済学であり、社会学である複合的な試みである。
多少極論もみられるが、大筋妥当ではないかと思う。
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形式:単行本
 企業会計の捏造や産地偽造、賞味期限切れ商品の販売、インサイダー取引など企業モラルの低下が叫ばれる現代日本経済。
 
 自分たちさえ良ければいい、騙されるほうが悪いとでも言わんばかりの現代日本社会。
 
 身内さえ得をすれば、他人は食いものにしてもいいといった旧態依然の身内共同体原理に縛られた日本。
 
 外国人労働者や外国資本をいまだに排斥する日本…

 

 しかし果たして回りは本当に自らをだまそうとする敵ばかりなのでしょうか?

 本来、ビジネスとはお互いが得をするものだと筆者は言います。

 日本経済が世界から取り残され、浮上できないでいる一つの理由とその解決への鍵がこの本には隠されていると思います。
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7 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Utah
形式:単行本|Amazonが確認した購入
 身内集団原理(武士道)と開放個人主義原理(商人道)とが日本にもいつも併存したこと、後者には従業員合議制や集団を超える普遍性があったとの論です。

小生の印象に残った点は以下です。
・リスクを排除するのが前者(武士道)、管理するのが後者(商人道)
 見知らぬ人も所属組織に囚われず信頼できるかどうかを見極める。
・前者は人の足を引っ張ることで集団内を制御する。仲間の目が神。
 後者は「人にして貰いたいことをせよ」という普遍的な倫理観がある。
・前者は善意の貸し借りに拘り、後者は特定の人との貸し借りに拘らない。(社会全体から返して貰える)
・前者は「誰か得すれば誰か損する」、後者は「参加した皆が得する」が信条。
・お互いの倫理観は、互いに偽善に見える。(例:ボランティア)
 両者の倫理観を都合よく混ぜると腐敗が起こる。
・石田梅岩は儒教ベース、近江商人は真宗ベース。
 普段の仕事が、宗教行為そのもの。
・近江商人は他国者意識を失わなず、権力と癒着しない。常に敬語と身分によらないサービスを心掛ける。
・前者は「うそも方便」、後者は「正直さ・公正さ・信頼」
 真珠湾も、奇襲を事故として装った可能性がある。
・白目がある生き物は人間だけ。戦闘時の不利よりコミュニケーションが有用だった。
・朝鮮に負けて恩賞地が無くなったから、江戸時代が前者を作った。本居宣長が「神がなおざり」として、神頼みを復活させた。これが尊皇攘夷に繋がる。
・平民は外国難破船を平気で救助した。
・明治の際に、武士だけのものだった前者を、国の統治に利用した。これが暴走した。
・「大義名分のためには逸脱があっても許す」が日本の特徴。暴力や不法行為は、結果が良ければ許され、良くなければ現場が罰せられる。ただし、逸脱が大きくなると、大義名分の原理主義に急速に戻る。和魂洋才も「逸脱」として洋才を認めた後、倫理無き財閥に繋がり、農本主義や北一輝思想として国家社会主義という原理主義になった(5.15/2.26事件など)。これではうまくいかないからなおさら原理主義が陰湿になった。軍トップの物資横流し、いらない者からの特攻指名など倫理無き戦争となった。
・ソ連、明治日本、戦後日本を時系列に並べてみると経緯がそっくり。
 経済恐慌によりファシズム台頭の可能性がある。
・理想はすぐに実現するものではない。宗教行為のように商人国家を目指そう。前著の疎外(参与権無し)がある市場だけではなく、人と人とのアソシエーションで皆が参加できる開放的な社会を。

 網野善彦氏や丸山眞男氏も出てきます。米国の宗教学者ロバート・ベラー「徳川時代の宗教」にも類似した研究が書かれているそうです。ただし、「商人道」と「〜道」が付いていることや、仕事自体が宗教行為となることが気になります。「信じれば救われる」ということを超えるメタがやはり必要なような気もします。
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