唐津焼は個性の強い,好き、嫌いのはっきりした焼き物です。また、あまりメジャーな、派手な焼き物でもありません。古伊万里のように研究しつくされた物でもありません。しかし、唐津焼は茶の湯の世界だけで,名声を博し、茶碗は十分研究されましたが、その他の物は余り脚光を浴びていなかったようにおもわれます。しかし、この本に依って茶碗だけでなく、多くの物に光が当ったように思われます。これだけ詳しい内容の本は、今後発行される事はないでしょう。勿論、著者のおられるポジションも大きく物を言いますが。私のような鉄釉で描かれた古唐津好きには、その秘密が詳しく理解出来て、楽しい内に知識も増える、この秋の読書には最的な1冊です。