借金のある、気の弱い寺子屋の若師匠伸吉が、祖母の因縁で出会った美少女幽霊に救われ、そのうち成仏できない幽霊たちが、夜の寺子屋の寺子になっていろいろな事件が・・・というライトノベル・テイストのにぎやかなお話。
口の悪い小風、カラスの八咫丸、何かと興行をやって金儲けをしようとするしぐれ、伸吉を食おうとする猫骸骨など、幽霊たちはそれぞれキャラクターは立っているのですが、残念なのは背景の世界が立ち上がらないこと。時代考証の問題ではなく、パラレルワールド江戸でいっこうかまわないのですが、世界の厚みがまだ感じられず、前景でキャラクターが走り回っている、背景が白いマンガのコマのような気もします。
あと主人公、伸吉がただ受け身の視点人物なだけで、いまひとつ動き出さないのは、オサキのときも同じで歯がゆい。
でも、これから立体感が出せる作家になっていくと思いますので、見守ってゆきたいです。