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哲学の現在―生きること考えること (岩波新書)
 
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哲学の現在―生きること考えること (岩波新書) [新書]

中村 雄二郎
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 756 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

現代人は知識の巨大な集積に押しつぶされ、それを活用する知恵を失っているのではないだろうか。本書は、生きることとは何か、考えるとはどういうことかを、原点に立ち戻ってとらえ直す。平易な言葉で、現在の哲学が取り組んでいる諸問題を一つずつ吟味していき、知恵と知識の全体的な再統一をめざす試み。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

中村 雄二郎
1925年東京に生まれる。1950年東京大学文学部卒業。現在、哲学者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 新書: 216ページ
  • 出版社: 岩波書店 (1977/5/20)
  • ISBN-10: 4004200024
  • ISBN-13: 978-4004200024
  • 発売日: 1977/5/20
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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15 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
哲学者の書いた哲学書は,とかく七面倒くさいと思っている人も多いだろう.
しかし,この本は別である.
この本の特徴は,引用を極力排しているところである.
哲学書を読みなれない人は,カントいわく,ヘーゲルいわくとやられると,
それだけで気がめいってしまうものなのだ.
それが,この本にはない.

すべての論述が,中村氏が選んだ日本語によって語られている.
抽象的な論述をする前には,それを理解するための具体例を豊富に叙述してある.
引用だけで成り立つ哲学書がある中で,画期的なことである.
中村雄二郎もこんなに分かりやすく書けるんだと思った.
現代文の試験に引用されそうな文章だなあ.

このレビューは参考になりましたか?
8 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By u77 VINE™ メンバー
術語や専門用語をできるだけ使わずに、哲学スル試みがされていました。

題名にある「現在」とは「過去」に対する「現在」ではなく「不在」に対する「現在」であり、ここに『生きることを離れてはよく考えることができず考えることを離れてはよく生きることはできない』という哲学は生きることに直結しているという筆者の価値観がよく表れています。哲学を生きることに現在させる試みを通じ、二元論的な科学の知によって分析・操作の対象として乖離させてしまった事物の有機的な全体性の回復を訴えています。

共通感覚、場、関係、ヒーロー・コロスなど筆者の哲学観を中心に平易な言葉で哲学が語られているのが魅力的です。生きることの確実性がゆらぐときに確実な基礎を求めて考えることが哲学であり、よく生きるとは充実感のうちに積極的に考え障害の中でも悦びを見出すことである。なかなかそうはいかないものですが、そのようにしなやかにたくましく生きたいものです。
このレビューは参考になりましたか?
11 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 犬儒
 「現在」は現前の意味のよう。

 20年位前に読んだときは良くわからなかったのですが、予備知識が増えていって3度ほど読んで最近ようやくわかってきたような。
 全般、平易なほうかとも思うのですが。
 たとえば読者がロゴスとか、パトスの語を聞きかじっていれば、わからなかったものがわかってくるという書にもなりましょう。

 「コモンセンス」が大きく取り上げられているのだけど、これを「常識」と訳さないで、科学的な「共通感覚」として捉えてはどうかと提起されています。

「まことに共通感覚は、諸感覚の自律的な統合としておのずと秩序をもち、したがって感性的なものと理性的なものを結びつけている。そのようなものとしての共通感覚は、イメージとともに概念をもちその結びつきから成り立っている私たちのことばを支えている。」
(p.213)

 この「共通感覚」は、精神病理学で統合失調症に関する論議でも頻出するワードです。ある種の「臨床哲学」の基礎知識の本にもなりえましょうか。

 哲学史や現代哲学の本ではなくて、現前する問題にどう対するかという人間、社会の把握のための書と言えましょう。
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