映画主題歌ということだが、映画の内容を知らないので「平井堅のニューシングル」単体としての感想ですが。
平井堅のバラードの中ではこの曲が一番好きです。
マイナーコードで「暗い」という第一印象を与えかねないこの曲であるが、全体を通して聴くとそんなに「暗さ」は感じない。
歌謡曲テイストのこの曲調を今風に料理しているところは、椎名林檎のサポートでおなじみの亀田誠治氏のアレンジの力量もおおきいだろう。
歌詞もどこか使い古されたといって悪ければ耳慣れた言葉も、そこは言霊の綾取り。
「愛」と背中合わせの「哀」を淡々としたハイトーンヴォイスで歌い上げる。これを女性ヴォーカリストが歌ったら重さのみが際立ってしまうのでは?
そしてピアノのみの重低音で突き落とすエンディング。平井堅だからこそ歌うことのできる「恋唄」、そしてこの世界!
カップリングの「KISS」が意外とつまんなくてがっかりでしたが、大ヒットシングル「KISS OF LIFE」のアンサーソングとも取れるし、本人の恋愛観はこちらに近いんだろうなと。
「哀歌」のシリアスな部分をこの歌で掬い上げている。
「哀歌」は、音と言葉を手で丁寧に織り込んだ銀幕である。