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哀愁的東京 (角川文庫)
 
 

哀愁的東京 (角川文庫) [文庫]

重松 清
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (26件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

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   家族や青春をテーマにした作品を多く手がける重松清が、そこから少し離れた世界をつくり上げた。本書は人生の晴れ舞台から去ろうとしている人びとを描いた異色の連作短編集だ。

   主人公の進藤宏はフリーライターとして生計を立てている中年絵本作家。かつては新進の絵本作家として期待されたが、「ある事件」があってからまったく作品が描けなくなっていた。無為な日々のなか、彼はライターの仕事で、「人生の下り坂」にさしかかった人びとに出会う。事業に失敗したITベンチャー起業家、旬を過ぎたアイドル歌手、年老いたSM嬢やホームレスの夫婦。彼らには共通点があった。それは進藤の幻の出世作「パパといっしょに」を知っていることだった。しかしいまの進藤には、そんな無邪気な過去の作品世界はもう描けなかった。

   進藤は彼らとの時間を過ごし、それぞれがそれぞれの流儀で晴れ舞台から退場するのを見届ける。そのたびに、なぜか進藤のなかで新しい絵本を描こうとする意欲が、少しずつわき上がってくる。まるで彼らが進藤の絵本に何かを託したくて、その背中を後押ししていったかのように。そして絵本作家の手元には彼らとの時間の中で生まれたスケッチが数枚残る。

   物語のラスト、ひとり夕暮れの公園でスケッチを眺める進藤の姿には、不思議と絶望感や孤独感はまったく見られない。ふとした偶然や仕事で知り合っただけの人びとに、自分自身が励まされていることを感じ取ったからなのだろう。そこには、家族という枠組みを超えた人と人とのつながりが描かれている。重松清の小説世界の裾野がまた大きく広がった。(文月 達) --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

出版社/著者からの内容紹介

「今日」の哀しさから始まる「明日」の光を描く連作長編。
フリーライターの仕事で進藤が出会った、破滅を目前にした起業家、人気のピークを過ぎたアイドル歌手、生の実感をなくしたエリート社員……。東京を舞台に「今日」の哀しさから始まる「明日」の光を描く連作長編。

登録情報

  • 文庫: 382ページ
  • 出版社: 角川書店 (2006/12/22)
  • ISBN-10: 4043646046
  • ISBN-13: 978-4043646043
  • 発売日: 2006/12/22
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (26件のカスタマーレビュー)
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最も参考になったカスタマーレビュー
8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By oribe77
形式:単行本
重松ワールド全開。
重松清を何冊も読んだ人にはある意味、自叙伝ともとれそうな作品。
悲しいけど、一風変わった爽快感を味わうことができる。

内容は週刊誌のライターで食っている売れない絵本作家が主人公。
これは彼自身の経歴から見ても、経験からそのエッセンスを得ているようにとれる。

ITビジネスの元やり手・落ちめのアイドル・年老いたSM嬢・ホームレスの夫婦と切り口を
かえてはいるが、根底に流れているものはひとつである。

さすが、重松清という一作。
重松ファンは「疾走」よりもきっとこちらの方を好むことでしょう。

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7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
かつては賞を取ったもののその後は全く書けなくなった絵本作家。妻や娘とは別居し、現在はフリーライターとして細々と生活する中年男。そんな冴えない中年男が、人々との出会いを通じて新たに人生の希望を見つけるいう重松清らしい設定の作品である。

前作「疾走」は新分野を探る意欲作であったが、本作は、「重松清が読みたい!」という人には安心して読めるストーリー展開で、その期待を裏切らない。
特に目新しいものはないものの、読んでいる途中にはやはりホロっとさせられ、読後には爽快感の残る作品である。

タイトルが「いかにも泣かせようとしてるなあ。」と疑問をもっていたが、全て読んだ後には、そのタイトルの持つ意味もしっくりとした。秋の夜長におすすめの一冊だと思う。

このレビューは参考になりましたか?
6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
今はライターの仕事をしている絵本を書けなくなった絵本作家・進藤宏が、峠を越えたSM女王、盛りを過ぎたアイドル、売れなくなった作曲家等と巡り合い、自分の書きたい絵本が何かを探していく物語です。

重松さんらしく人間の内面を巧みに描いた共感の得られる物語で、それだけでも読む価値のある作品です。

しかしそれだけではなく、この物語は重松さんが小説を書き始める時の事をモチーフとした、重松小説の原点を物語った作品だと感じました。

ご存知の方も多いと思いますが、作家を始める前の重松さんはフリーライターとして活躍していて、そのライター時代に重松さんは女性誌で、「ザ・人間」という様々な人間模様を描く連載に携わっていました。重松さんはエッセイ集「セカンドライン」のなか!で、これが僕の小説の原点と語っていて、確かに重松さんの作品は人間模様を描いた作品が数多くあります。

そしてこの物語の主人公の進藤宏も様々な人間と出会い、そこで数々の人間模様を見る。そしてラストにはその人間模様こそ私の新しい絵本であると言っています。

進藤宏を重松清に置き換えてみてください。重松小説の原点が見えてきます。

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最近のカスタマーレビュー
泣かされました
とにかく泣かされました。特に最後のところは号泣でした。今でも思い出すと泣けます。重松清の最高傑作だと思います。
投稿日: 22か月前 投稿者: ET
哀愁的作家
重松清の作品は、長編短編を問わずいつも「失われたもの」や「さみしいもの」であふれている。それは哀愁と名指せばそれまでだけれども、とにかくそういったものしか描かれな... 続きを読む
投稿日: 2009/8/19 投稿者: 倒錯委員長
毎日が「生まれて初めて」
***
人はみな
「生まれて初めて」の日々を
生きている。
               ***... 続きを読む
投稿日: 2009/6/6 投稿者: KASUMI
哀愁はもっと幽かなものでは
哀愁は、都市と相性がいい。
東京暮らしが長いから、その雰囲気はよく分かる。

哀愁は、もっと幽かなものだと思う。... 続きを読む
投稿日: 2008/10/23 投稿者: ビイハヴ
重松的哀愁
やはり、重松清と思わせる作品。
号泣ではないけれど(きよしこや流星ワゴンは号泣でした)何度か泣かされました。
読んで損はないです。... 続きを読む
投稿日: 2008/6/7 投稿者: かっこ
読み手による。
世代によって賛否が分かれるかもしれません。

でも
きっと誰にでも人生が
かげるときってあると思います。... 続きを読む
投稿日: 2008/1/13 投稿者: 彩織
○○的東京 〜 希望が漂っている
 ○○的東京。

 働き、生きてきたこの街を形容するとしたら、どんな言葉を入れるだろう。
 イメージを先行させて... 続きを読む
投稿日: 2007/10/18 投稿者: Masashi Yamanaka
哀愁的評価
本作品は、ライターである主人公がさまざまな人と出会い、
そして感じていくストーリーである。... 続きを読む
投稿日: 2007/8/30 投稿者: やひろ
いつも苦しい
重松氏の作品を読むと、いつも苦しい。切なくて胸が痛くなる。だから本当は読みたくない。と思ってしまう。それなのに、読んでしまう。淡々と静かな文章が、心の中の触れない... 続きを読む
投稿日: 2007/8/19 投稿者: yon
大人のさみしさに共感
各短編が、一つの流れになって長編としてまとまる、という作り方がおもしろかった。
一編ずつは、とても軽く読めるお話。... 続きを読む
投稿日: 2007/6/7 投稿者: egg-egg
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