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和解する脳
 
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和解する脳 [単行本(ソフトカバー)]

池谷 裕二 , 鈴木 仁志
5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,470 通常配送無料 詳細
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和解する脳 + 脳はなにかと言い訳する―人は幸せになるようにできていた!? (新潮文庫)
合計価格: ¥ 2,090

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商品の説明

内容説明

「なぜヒトという生き物はこんなに争ってばかりなんでしょう?」
「脳ってホントは他人と争うのが嫌いなんですよ。でもね……」
──最先端を走る脳研究者と、日々揉め事に奔走する法律家が、人間の行動原理を探るべく縦横無尽に語り尽くします。

「ヒトだけが持つ、争いを生み出す遺伝子とは」
「損をしてでも不正を暴きたがる脳」
「脳はおカネをうまく扱えない」
など脳と社会、脳と人間をめぐる最新の研究成果。
一方で「情」を抜きには語れない紛争解決の現場、科学的とは言えない裁判過程など、人間くさい司法の側面。
両者の融合で新たな気づきが生まれ、議論は広く深く発展していきます。

気鋭の研究者と弁護士という異色の組み合わせが今までにない化学反応を起こし、人間の可能性を再発見させてくれる1冊です。


【著者紹介】
池谷裕二
『海馬』(糸井重里氏との共著)、『記憶力を強くする』『進化しすぎた脳』『単純な脳、複雑な「私」』などのベストセラーを持つ気鋭の脳研究者。
現在、東京大学大学院薬学系研究科准教授。

鈴木仁志
弁護士のかたわら、東海大学法科大学院教授として教鞭を執り、裁判外紛争解決(ADR)を研究している。
著書に、米国の司法ビジネスによって日本の法曹界が呑み込まれる姿を描いた小説『司法占領』がある。

内容(「BOOK」データベースより)

「なぜ人はこんなに争ってばかりなんでしょうか」「脳ってホントは他人と争うのが嫌いなんですよ。でもね…」最先端を走る脳研究者と、日々揉め事に奔走する法律家が、人間の行動原理を探るべく縦横無尽に繰り広げるエピソード。それはやがてひとつの結論へと導かれる―。

登録情報

  • 単行本(ソフトカバー): 240ページ
  • 出版社: 講談社 (2010/11/17)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062165856
  • ISBN-13: 978-4062165853
  • 発売日: 2010/11/17
  • 商品の寸法: 18.6 x 13 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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最も参考になったカスタマーレビュー
15 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By tak
形式:単行本(ソフトカバー)
著者は、脳の研究者として著名で、
脳についての著作も多数出版している。

特に対談形式が多いのも特徴で、
糸井重里氏との『海馬』
高校生と対談した『進化しすぎた脳』
などがある。

そして今回は、弁護士との対談である。

弁護士は、法定で検事と争ったり、
同時に、裁判では争わずに和解交渉といったことを生業とする。

争うとはどういうことか、和解するとはどういうことか、
池谷氏は、脳という視点から、人間の本質をえぐりだす。

いつものように、わかりやすく、
そして興奮させられる一冊であった。
このレビューは参考になりましたか?
7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By モワノンプリュ VINE™ メンバー
形式:単行本(ソフトカバー)|Amazonが確認した購入
 読みやすい本だけれど、ここで論じられている問題は、非常に重く複雑なものを含んでいる。近代社会の法制度の根本的組み直しを要求するものだとさえ言える。
 近年の科学の発展が明らかにしつつある「新しい人間観」そのものは、確かに先行する哲学思想の中にも見られるものだった。しかし基本的には内省にもとづく人間の行動や主観性の分析である限り、それがいかに衝撃的で魅力的で精緻で説得的であっても、法制度設計の根幹の改変に踏み切らせるだけの決定的な力を持つには至らなかった。ところが脳科学に代表される諸科学の研究は、これまでの内省的分析とは段違いの緻密さで人間の行動や主観性の構造を解明しつつある。「理性」だとか「知性」だとか「悟性」だとか「判断力」だとか、人間的主体に関するその他諸々の哲学的概念は、脳科学の知見とつき合せて再検討しない限り、今後素朴な形で用いることは不可能だろう。その過程で、これらの諸概念によって正当性を担保されている法思想・制度もまた、根本的な再検討を求められるはずだ。おそらく鈴木仁志は、少なくとも大筋においてこの見通しに同意するのではないか。
 もちろん、責任概念などを統治のためのフィクションと位置づけ、法制度と科学的知見を切り離す見方があることも知らないではない。しかし私の見通しでは、そのような考え方は過渡期における暫定的な回避措置でしかなく、いずれ法思想・制度の組み直しは不可避だと思う。これには「法」から「制御」への転換も含むのであって、裁判が過去志向で、調停が未来志向だという鈴木の主張も、実は既に「法」よりは「制御」に近づいている。
 なお再帰性と無限の問題で自然数に言及されているが、この辺りの説明はやや粗雑ではないかと思う。周知のようにペアノの公理は集合論を用いて数を構成していて、再帰性と無限の話ならやっぱりあの論法だろうと思う。文法的な入れ子構造の説明ともマッチするし。
このレビューは参考になりましたか?
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本(ソフトカバー)
脳研究者の池谷裕二さんと弁護士の鈴木仁志さんの対談本。
裁判や調停にみられる人間関係の紛争、和解について語った本です。いかに紛争を丸く収めるか。脳科学をもとに考えている。
池谷さんの本は、刺激的で面白くかつ読みやすい。この本もそのひとつです。

民事裁判は法律という概念のフィクションをもとに作られた文面にあう事実を探しあうゲームなのだと理解した。鈴木さんによると、民事では事実性があやふやで重要ではない面もあるそうです。ある種のフィクションゲームである裁判は過去を推測することだが、感情の解決ができずしこりができる場合が多いという。どうしても過去の事実を指摘して賠償させることもあるが、両方共が未来を向ける和解を自発的に進めることが経験からも感情的な解決ができたという。

いかに攻撃的な感情から和解に移行できるのか。池谷さんは、過度の不安に陥ると、脳の活動場所が正常に不安な状態(扁桃体+前頭葉)→攻撃性をもちテンパってしまう状態(PAG)に陥ってしまい(一時的なもの)、PAGに移行してしまうと全く聞く耳もたない状態になってしまうという(負の連合記憶)。
鈴木さんはカウンセリングやコーチングのように、初めに来たクライアントに対して事実を示すよりも前に相手の話を全て聞くこと・共感すること、そして関係を結んでからその上でべき論を言うのではなく事実をそっと出すことをすると、相手との信頼関係を構築する上でも、クライアントが感情的回復をする上でも大切だったという。

人間の意思決定メカニズムや自由意思はあるのかにも話は膨らみ、とても面白かった。
霊長類の意思決定メカニズムではOFC(眼窩前頭皮質)が好き嫌いの価値の天秤という重要な役割をしているという。OFCで、VTA(腹側被蓋野)の快と扁桃体の不快(経験が相対的に低い)に、海馬+前頭葉(経験が強い)の情報が付加され、それにオッズをつけて予測をたて価値づけをして出力する。その後、前頭葉が後付けの理解をする。OFCには物の性質を絶対的に測るニューロンもあり、それをもとに相対的価値判断をしているそうです。脳的には善悪というものはなく、好きか嫌いかがあるだけで、価値と考えているものは経験によって付加されたオッズの影響が大きいという。
人間に自由意思があるのかという問題は、結論からいうと、自由意思(free will)はないが自由否定(free won't)はあるそうです。ベンジャミン・リベットの行った実験(スイッチを押したくなったら言う)によると、スイッチを押したくなる1秒前にすでに脳は押す準備をしていたという。人間には押したいと思う自由はないが、押したくなってから押すまでの0.5秒のインターバル時にそれを否定する自由はあるという。アメリカの刑事裁判では自由意思がないというのを根拠に刑事責任がないと主張した弁護士がいたが、自由否定をしなかったことにより責任が認められたという。
さらに本書では、他人が喜んでくれると自分まで嬉しくなるミラーニューロンシステム、自分が犠牲になっても不正を正すと快を感じること、直観とひらめきの違い、など・・・面白く刺激的な内容が多々あげられている。
これらの科学的知見を社会システムに応用することは最大多数の最大幸福を促進するので大切なことだと思う。
鈴木さんは大量消費社会を否定しているが、成長がなく新規参入が難しい社会では既得権者だけが得をし、ある種の階級闘争が起きてしまう。階級闘争を超えて、いかに社会をうまく回すか・・・。難しい問題だが、新しい知見に期待したい。
人の心をコントロールするのはどうかと否定する人もいると思うが、双方とも得をするメカニズムであればいいのではないかと思う。相手との交流を道具ではなく目的にするのが同時に重要なことであるのは言うまでもない。

池谷裕二さんは他にも刺激的で面白く、読みやすい本があるので関心がある方は読んでみてください。
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