一読すると「そこはかとなく」コミュニスティックな文脈がにおってくるので著者のプロフィールをネットで検索しましたが、どうも私の誤解のようでした。
医療と市場原理はやはり、水と油なのでしょう。医療を市場化すれば「公平性」にきしみが生じます。
公平な医療を語ろうとすれば、本書のようになるのでしょう。
ただ、医療そのものが公平であっても、それを取り巻く業界(医薬品、医療機器、関連産業などなど)は規制はあるものの殆ど自由市場と言っても良い状態です。
あらゆる意味での自由市場に取り囲まれた医療現場で公平性を堅持しようとすれば医療従事者に軋轢(あつれき)が生じるのは当然のことです。
一体それをどう解決したらよいのでしょうか?
本書にもその明確な解答は記されていませんが、そのヒントとなる事はちりばめられているようです。あくまで解決策を模索する姿勢に爽やかさを感じました。