カスタネダが初めて執筆した本で、ドンファンとの出会いやメスカリトという幻覚性植物の力を借りて異世界への扉を初めて開く様子などが描かれていました。本書ではまだ人類学者として「観察者」としての体を取って分析的に語られているのが印象的で、次作以降では観察者ではなく実践者として、ミイラ取りがミイラになっていることを思うと本作はかなり独特な感じがしました。
本書は連作となっている長いシリーズの第一巻ですが、同じシーンが別な巻で異なる角度から何度も語られ、同様に独自の世界観を含んだ哲学も様々な表現を借りながら何度も述べられています。まだシリーズの半分くらいしか読了できていませんが、全て読んだ後にもう一度この呪術師との出会いを描いた本書から読んでみたい、と思います。