精神世界の本の中でも、この著者の本は異色の本と言えるのではないでしょうか。
というのは、霊能者なら何の疑いも持たずに霊能の世界について語り、科学的な裏付けというものが全く無いからです。
それとは反対に、超常現象否定派の学者は、そのことを否定することに夢中になるあまり、強引な形で今の科学の枠に当てはめてしまおうとするからです。
かたや霊能の先生は科学的な実証に欠け、かたや学者の先生は霊的修行の経験もないのに頭だけの理論でおさめてしまおうとするのはどうかと思います。
密教では教相と事相、この二つがとても大切だといいます。
簡単に言うと、教相は頭の勉強で、事相は修行を実践していくことです。
これは教習所でいえば、交通ルールを学ぶことと、ハンドルを握って実際に車を運転することに当てはめることが出来るのではないでしょうか。
この著者の本は、これら二つのことが見事におさめられている、稀に見る良書だといえます。
著者は現実の世界では某大学の教授で心理学者であり、非現実的には霊的世界での行者であり、元祈祷師という方なので、頭だけ、口だけの学者とは異なり、また、科学的に無知な霊能者でもありません。
そんな方が書いた著作なので、今流行りのスピリチュアルとはかけ離れた非常に生々しい霊能の業界を書いておられますが、この霊的弊害の多いスピリチュアルの世界では警鐘を鳴らすこのような本が今後の時代に必要になってくると思われます。
安易なスピリチュアルの本を読むよりも、より深く霊的な世界を理解するには、科学的な事柄も含めて書いておられるので最適な著書だと思います。