アウグスティヌスが、神についてなど神学・哲学的なことに思いをめぐらせつつも、現在の視点で過去を語る本。
上巻では、幼少時代から33歳の時までを語っていく。子供時代、学問をおろそかにしたこと、
学問といってもそれは汚らわしいローマ神話などであったことを述べ、神に対するよりも文法の誤りに気をとられる人々を嘆く。
16歳で皆と一緒に盗みをはたらいたこと、演劇に熱中したこと、マニ教に惹かれていったこと、
盗みを共謀し、一方では慰めにもなる友人というものについて、さらに語る。
続いて、マニ教では説明がうまくつかなかったこと、同棲生活、ミラノ司教アンブロシウスとの出会いとカトリックの理解、
10歳の少女(!)との婚約、自らの思考を述べ、ついに洗礼を受けたこと、そしてまもなく母モニカが亡くなったことを述べる。
現在のカトリックとしての立場から過去の自分のあらゆる側面を告白し、弾劾しているが、
自分がどんなに堕落しても息子の洗礼を願い、息子のために祈り続けていた母モニカの姿がそこにはいつもある。
カトリックの厳しい目で自らを省みるため、現代日本に住む無宗教の人間からすると、驚かされることも多い。
本書は上巻だけで9巻に分かれており、さらにそのなかで細かく章に分かれているので、各章せいぜい数ページなので、
少しずつ読むこともできます。字は小さく、訳文は(原文が難解なのでしょうが)時折わかりにくく、
なぜこのように始まった文章がこのように終わるのか?と思わされることもしばしばでした。