「特権的な暮らしを享受していたとさえ言える」著者だが、それでも、寒さと空腹と不衛生と戦う日々だった。兵士が物ごいに来たり、学校の備品が盗まれないよう、生徒が交代で見張りに立つなど、困窮した北朝鮮社会の実情を振り返る描写が生々しい。
今の望みは夫婦2人、佐渡で幸せな日々を送ること、娘たちが幸せで充実した人生を歩むことという。「選択の自由がある社会で暮らしていることをありがたく思う」との言葉に実感がこもっている。
(日経ビジネス 2005/12/05 Copyright2001 日経BP企画..All rights reserved.)
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5つ星のうち 5.0
“非情の国”から見え隠れする『人間臭さ』,
By
レビュー対象商品: 告白 (単行本)
ジェンキンス氏や北朝鮮に対する感想は、他のレビューと一緒。というわけで、心に残った小さな場面を一つ。 妻が日本へ帰国し、自らも日本へ行くのか朝鮮へ残るか迷うジェンキンス。 そんな彼に、空港へ向かう車に同乗した北の監視員が、家族を愛することへの理解を示す。 ここがずっと頭に残っている。 確かに北朝鮮は、国内・国外情報や世界情勢などを照らし合わせてみると、『異常』としか言いようが無い。 夕方のニュースも「今週の北朝鮮」などの特集で、不気味な人民を映し出している。 いくつかは、何年も前の映像資料だったりするのだが。 私達は昔と比べ『北朝鮮』について多少の知識は持ったものの、『北朝鮮人』についての知識は 無意識のうちに知ろうともしなかったのではなかろうか? もちろん、北の犯罪や異常な外交姿勢は絶対に許されるべきではない。 ただ、ジェンキンス氏の本の中で、上記のエピソードを含めて『北朝鮮人の人間らしさ』を感じることができた。 ほんの微量だが、希望を見出せた気がする。
14 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
異世界,
By 青 (目黒区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 告白 (単行本)
北朝鮮を覆う貧困や飢え、寒さなどに加え、日常の生活を監視する指導員の存在など、実際に現地で暮らしてみなければ 決してわからないであろう過酷な生活模様が記されている。 そして、北朝鮮という国がいかに我々の常識から かけ離れた“異世界”であるかが痛感できる。 ジェンキンス氏、及び彼の娘さんたちと、小泉首相を始めとする 日本側代表団が初めて会った際の激しいやり取り、 そして小泉首相がジェンキンス氏に手書きのメモを渡す場面が 印象的だった。 拉致されたり、騙されたりして北朝鮮に連れてこられた方々の 状況が好転し、それぞれの母国へ一日も早く帰られる日が 来る事を、願ってやまない。
11 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
考えさせられるものがありました・・・,
By くるりん "くまいぬ" (鳥取県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 告白 (角川文庫) (文庫)
北朝鮮という自由の無い国で必死で生きてきた著者の半生記です。自分を守り家族を守るため、自分の意思に反してでも従事しなければいけなかった仕事。 米国に、米国国民に、残してきた家族に懺悔しながら生きてきた苦しみ。 読み進めていくにつれどんどん引き込まれていきました。 現代の歴史の一ページを知るにはよい著書だと思います。 謎に包まれた北朝鮮の内部を著者の目を通して垣間見れます。
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