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吸血鬼と精神分析
 
 

吸血鬼と精神分析 [単行本]

笠井潔
5つ星のうち 4.1  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

「牛首島」の奇怪な事件に巻き込まれたナディアはパリに戻って以来、体調がすぐれない。ナディアの父・モガール警視はルーマニアの亡命者が殺された事件と、週末ごとに女性が血を抜かれて殺されてしまう「吸血鬼」事件の捜査でナディアと会話する時間もない。 精神医のところを訪れたナディアは、そこでタチアナという少女と知り合う。彼女は、自分が二重人格者ではないかと恐れていた。そして、タチアナのある依頼をきっかけに、ナディアは彼女が殺されたルーマニアの亡命者と接点があったことを知る。そして、連続「吸血鬼」事件の四人目の犠牲者はタチアナだった……。 ナディアとともに、矢吹駆が事件の謎を追う。

内容(「BOOK」データベースより)

パリ市東部に位置するヴァンセンヌの森で女性の焼屍体が発見された。奇妙なことに、その躰からはすべての血が抜かれていた。続いて、第二、第三の殺人が起こり、世間では「吸血鬼」事件として注目される。一方、体調不良に悩まされていた女子大生ナディアは友人の勧めで精神医のもとを訪れる。そこでタチアナという女性に遭遇し、奇妙な依頼を受ける。各々の出来事が、一つの線としてつながったときに見えてくる真実とは…。ナディアの友人である日本人青年が連続殺人の謎に挑む。本格探偵小説「矢吹駆」シリーズ第6作。

登録情報

  • 単行本: 803ページ
  • 出版社: 光文社 (2011/10/18)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4334927831
  • ISBN-13: 978-4334927837
  • 発売日: 2011/10/18
  • 商品の寸法: 19 x 13.8 x 4.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.1  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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 矢吹駆シリーズ、今回のテーマは精神分析=ラカンです。ラカンはジャック・シャブロルという名前で出てきます。描写されるその風貌や思想の内容、経歴、家族構成まで本物とそっくりで、無理に偽名にしなくてもそのままラカンでいいじゃないかとさえ思ったくらいです。
 全体的に非常に濃厚な内容で分量も多く、推理小説ファンにとって十分に満足できる内容だと思います。犯人探しやトリック暴きについては、少々複雑でペダンチックな印象を受けますが、それがそもそもこのシリーズの特徴ですので難点とは思いませんでした。
 紹介されるラカン思想の解釈は、その批判の部分も含めて極めて穏当なもので、逆にいえばとりわけの卓見もありません。しかし精神分析的思考に吸血鬼的思考を対置し、さらにそれによって導き出される思想構造の全体に批判を加える、というアイデアには脱帽しました。
 作品の雰囲気ですが、傑作「哲学者の密室」のようなスケール感こそありませんが、哀愁と憂鬱とに満ちた独特のムードにたっぷり酔えます。私はどこか懐かしい「昭和のパリ」にタイムスリップしたような、不思議な気分になりました。
 一読して疑問に思ったことがあります。ふつうラカン思想のル・レエルは「現実界」と訳されています。しかし作中ではあえて「物質界」となっています。ここだけ変更することにさほどの意味は感じられません。まあそれはそれでいいのですが、カケルの台詞で定訳の「現実界」となっている箇所があり、統一がとれていません。また細かいことですが、792頁の「不穏」は「不安」の誤植ではないでしょうか。
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4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By hamachobi トップ500レビュアー VINE™ メンバー
前作、『オイディプス症候群』から大分待たされたけど、矢吹駆シリーズの最新刊。今回は、その前作の事件からしばらくたって起きた吸血鬼事件を主人公、ナディア・モガールと矢吹駆が追う。相変わらず分厚い一冊。

待ったかいがあってとても楽しめました。このシリーズ、最初に読んだのが高校生の頃だから、もう25年、30年近く読み続けているけど、もう待たされるのは慣れっこ。何年か一度、分厚くて読み応えるのあるのを読ませてくれれば、もうファンとしては満足なんだけど、今回も大満足。

ジャック・ラカンをモデルにした精神分析家や東欧に伝わるヨーロッパ伝説、ルーマニアのチャウセスクの話、キリスト教の話と、自分好みのテーマが満載だった。ただ、それぞれが、以前の作品に取り上げられていたテーマに比べるとちょっと薄いというか浅い気がする。惜しいなぁ。また、前半部分の展開の緩さと後半の謎解き部分の展開の性急さがどうもちぐはぐな感じ。

とはいっても、さすが笠井潔、うまくまとめてる。あぁ、やっぱり自分はこのシリーズが好きなんだなぁ。もう、次の作品が読みたくなってきた。それとも、新作が出るまで暫く掛かるだろうから、また第1作から読みなおしてみるかな。
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3 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
嬉しいす! 2012/2/25
「バイバイエンジェル」以来の笠井潔ファンですが、正直ある時期以降は文章も小説の内容も荒み方が酷すぎて、ファンを名乗るのに勇気が要るような状態でした。元々美文の人だったのに(少なくとも小説は)、何かもう瓦礫のような文章になってしまって、内容もコテコテで、もうこの人は物書きとしては駄目なのかなぁ、よほどアルコール依存が酷いのか…と勝手に推測していました。が、これで見事復活!! とみて間違いないのでは!? 久々に他人に自信をもって勧められる小説になっています。カケルシリーズは何作か溜まっているようですし、早く出版してください。
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最近のカスタマーレビュー
何はともあれ、うれしい!
 最初は、矢吹駆シリーズのレビューを書けることが何よ
りうれしかったのです。何しろ、前作『オイディプス症候群』... 続きを読む
投稿日: 27日前 投稿者: 野原ひろし
読み応え抜群!
待望の矢吹シリーズ読了!読む程に頁をむくる速度が早くなるが、でも早く読み終えるももったいないという、至福の矛盾!!この感覚を待っていたのよー!
投稿日: 3か月前 投稿者: HIRO
待望の最新作
長らく待った最新作。相変わらず長い。くどい。そして面白い。... 続きを読む
投稿日: 3か月前 投稿者: ブリストー
これはちょっとないんじゃないかな
高校時代に、駆、ナディアに出会ってからもう30年近くになる。それ以来の大ファンで、約5年ごとに出されるシリーズを心待ちにしていた。もちろんシリーズはすべてハードカ... 続きを読む
投稿日: 4か月前 投稿者: m_noza
長いですねえ・・・そこがいいといえなくもないんですが・・・
矢吹駆シリーズの最新作。
笠井潔のファンなら、それも矢吹駆シリーズのファンなら十分満足できるでしょう。... 続きを読む
投稿日: 6か月前 投稿者: 深草の少将ならぬ道草を少々
久々の新刊
前作発売からずいぶん月日が経っていますが、新刊がようやく見れてよかったです。... 続きを読む
投稿日: 6か月前 投稿者: とまと
インパクトは弱いが、精緻でくどいほどのロジックが魅力だ
長い、長すぎる。
笠井潔作品の読後感は、京極夏彦作品のときとよく似ている。
つまり、読了の達成感、というやつだ。... 続きを読む
投稿日: 6か月前 投稿者: mutantmogura
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