どうしても「君主論」を読みたくて、本屋で何冊か比べてみたのですが、
個人的にはこの本が一番読みやすいと感じました。注釈にしても、最後の最後ににドッと載っているのではなく、短い章ごとについているので分かりやすいし、フォローの内容も深くて助かります。何より最後のマキアヴェリ年表には感激。どうやら彼、七児の父でもあったようです。
近代政治哲学の祖として名を残すマキアヴェリが、この本の中で述べた事は、決して単なる権謀術数の肯定ではなく「緊急時に国民、ひいては国家を守るため、政治家は如何あるべきか」という事です。そして忘れてはならないのが、これが書かれたのがルネサンス時代という、いわば十字架よりも剣が必要な戦国時代であったという事。
これらの事を踏まえて読めば、彼の一見過激な論述も、頷きながら読み進める事が出来ると思います。
「君主たる物ケチという評判を恐れてはならない」「愛されるより恐れられる方が安全」「イザという時には素早い決断が大事」などなど、会社で戦う現在の君主さまが読んでも、チェーザレ・ボルジアの名前をご存知の方が歴史的資料として読んでもきちんと楽しめるし、何より役に立つ本です。一回くらい、読んでみてもいいのではないでしょうか。
最後に蛇足なようですが、この「君主論」、ほかの会社の同書と比べると、ややお高くなっております(笑) 新書版というサイズの所為かな、と思うのですが、ちょっとそこが気に食わないので、星四つ。