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君主の統治について―謹んでキプロス王に捧げる
 
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君主の統治について―謹んでキプロス王に捧げる [単行本]

トマス アクィナス , Thomas Aquinas , 柴田 平三郎
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 2,625 通常配送無料 詳細
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

大著『神学大全』で知られる盛期スコラ学の代表的神学者トマス・アクィナスの政治思想論文"De Regno Ad Regem Cypri"の全訳。あるべき君主像、統治の形態などを、伝統的な「君主の鑑」の文芸ジャンルの体裁に則って論じる。クセノフォン『キュロスの教育』からマキアヴェッリ『君主論』にいたる帝王学の系譜のなかでも最も著名なものの一つで、中世政治思想の特質のみならず、トマス思想全般の理解にも不可欠の書。

内容(「BOOK」データベースより)

大著『神学大全』で知られる盛期スコラ学の代表的神学者トマス・アクィナスの政治思想論文“De Regno Ad Regem Cypri”の全訳。あるべき君主像、統治の形態などを、伝統的な「君主の鑑」の文芸ジャンルの体裁に則って論じる。

登録情報

  • 単行本: 221ページ
  • 出版社: 慶應義塾大学出版会 (2005/08)
  • ISBN-10: 4766411870
  • ISBN-13: 978-4766411874
  • 発売日: 2005/08
  • 商品の寸法: 19 x 13.2 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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古典中の古典 2007/10/15
形式:単行本
聖トマスといえばスコラ哲学の最高峰であり、とくに哲学や神学に
通じていない者にとって彼の著作を読むことは至難のわざである。
これまでは思想史の解説だけ読んで済ませてしまわざるをえなかった。
けれども本書は、トマスが政治的アドヴァイザーとしてキプロス王の
ために執筆したもので、非常に平明であり、容易に中世的な法・政治
思想の雰囲気に浸ることができる。ただし本書の性質上、厳密な議論
をするためには『神学大全』を紐解く必要がある。また、アリストテ
レス『政治学』の入門として読むこともできる。

なお、本書の半分以上を訳者解説が占めているが、専門家ならではの
充実した内容であり、挙げられている多数の文献も大変参考になる。
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
この本は「神学大全」で知られるスコラ学の代表的神学者によって書かれた「君主の鑑」というジャンルに属するもの。キプロス王フーゴー2世に対する、君主のための教育的道徳的論文であるが、王が死んだので未完となっている。

記述は非常に平明であり、君主制が人々にとっても最もよい政治形態であるとし、それなるがゆえに君主がおかなわなければならないことを聖書や、古代ギリシャやローマの賢人の言葉を引用しつつ説く。

科学と哲学がごく近い関係にあったように、神学と政治学も近い関係にあったのだと気づく。マキャベリの「君主論」はこれら「君主の鑑」本を反面教師としているのだろう。

後ろ半分が訳者による解説になっていてこの部分に面白い記述が多い。

この本はアリストテレスの影響を受け「人間は社会的・政治的動物である」というのを基本認識としているが、12世紀に最初のルネッサンスがあり、ギリシャ語やアラビヤ語の文献が訳されるようになり、これを受け13世紀にアリストテレス革命とでもいうべき古代ギリシャ本のラテン語翻訳が盛んになり、この本が可能になったとする。16世紀のルネッサンスにより急にギリシャ、ローマが見直されるようになったのとは違うのである。

また、私がニュートンの言葉だと信じていた「われわれは巨人(古代人)の肩の上にのる小人(現代人)にすぎない」という言葉が、シャルトル派の総帥ベルナルドゥスによって12世紀に語られていたこともわかった。

このように久しぶりに知的好奇心をいろいろかき立てられる本であった。
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8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
中世の政治論 2009/11/29
By ishilinguist トップ500レビュアー
形式:文庫
 君主のあるべき姿を論じたものだが、取り上げられた旧新約聖書、ギリシア・ローマの古典古代の事例などや、全体に貫かれているキリスト教的原理から、トマスの思想がうかがえる。また、アウグスティヌスの「神国論」、マキァヴェリの「君主論」など、各時代の似たテーマの著作と比較すると、当時の知的・文化的文脈を理解する助けとなる。
 訳は懇切丁寧であるが、どうしても内容的に現代日本人にはなじみにくいところはある。解説も充実しており(本書の半分を占める)、これを助けに読み進めるとよい。
 中世というのは暗黒時代として、古代と近世の間ですっ飛ばされてしまうことが多いが、正しい読解は、12世紀ルネサンスや、当時導入されたアリストテレス体系のインパクトなど、変化・進歩する当時の情勢を確かに認めることができる。近代以降の我々のパラダイムとは根本的に異なる点が多いが、個人主義や社会契約説、民主主義のあり方を考える上で有意義な、正しく深い歴史認識が得られる一冊である。
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